腰痛がある人は仕事中に30分おきに立ったり座ったりすると良い

(2014年9月) "Occupational and Environmental Medicine" 誌に掲載された Baker IDI Heart and Diabetes Institute(オーストラリア)の研究によると、立ったり座ったりしてデスクワークを行うことによって、生産性を損なうことなく腰痛を緩和することができそうです。

過去の研究では、事務職の人は勤務時間の75%を座って過ごすという結果になっています。

研究方法

この研究では、肥満の男女23人(男性17人、女性6人。大部分が中年)に、高さを調節できる電動式の机で仕事をしてもらいました。 ただし、23人には2つのグループに分かれてもらい、一方のグループ(以下「立ち座りグループ」)でのみ8時間の職務時間中に30分座っては30分立つということを繰り返してもらい、もう一方のグループ(以下「座りっぱなしグループ」)は一般と同じようにずっと椅子に座って仕事をしてもらいました。

試験は5日間にわたって行われ、翌週にはグループを入れ替えて同じことを5日間かけて繰り返しました。

立ち座りグループには、右の太ももに活動量計を装着してもらって、座っている時間、立っている時間、および歩いている時間を計測しました。

試験五日目には、両グループを対象にアンケートを実施し、疲労度、筋骨格不快感(背中や腰の痛みやコリでしょうか)、主観的な生産性、および高さ調節機能付きの机がどれくらい気に入ったかを尋ねました。

結果

立ち座りグループの疲労度スコアが52.7だったのに対して、座りっぱなしグループでは67.8でした。 疲労度スコアは66以上で「疲労度が高い」とみなされます。

さらに、立ち座りグループの方が座りっぱなしグループに比べて、腰の筋骨格の症状(たぶん腰痛のこと)は32%、足首や足の筋骨格の症状は14%少なくなっていました。

集中力に関しては座っているときの方が良好でしたが、生産性に関しては立ち座りグループの方がむしろ良好で、イライラやセカセカも立ち座りグループの方がましでした。

高さ調節機能付きの机の評価は、立ち座りグループでは81点で、座りっぱなしグループでは64点でした。

コメント
研究者は次のように述べています:
「生産性に関しては、両グループの間に統計的に有意といえるほどの違いは見られませんでしたが、立ち座りグループでも生産性が落ちていないというだけで十分だと言えます。 たった5日間の試験でも立ち座りグループにおいて疲労度が有意に減少していたことから、長期的には生産性にも有意にプラスとなる可能性もありますし」
注意点

ただし、今回の研究は肥満者のみを対象に行われたため、普通体重の人で同じ結果になるかどうかは不明です。 重度の腰痛を抱えている人に関しても、今回と異なる結果になる可能性があります。

研究者は、立って過ごす時間が長過ぎるのも良くないと述べています。 1時間以上を立ちっぱなしで過ごすと、それも疲労感や筋骨格のトラブルの原因となる可能性があります。 立ったり座ったりが良いとのことです。