BCAAのサプリメントで過食の恐れ

(2019年5月) "Nature Metabolism" 誌に掲載されたシドニー大学の研究によると、BCAA(分岐鎖アミノ酸)のサプリメントにより食事量が増えてしまう恐れがあるかもしれません。出典: Put down the protein shake: variety of protein better for health

研究の方法

マウスを次の4つのグループに分けて、一生を終えるまで飼育し続けました:
  1. BCAAを通常の2倍与えるグループ。
  2. 通常の量のBCAAを与えるグループ。
  3. BCAAを通常の半分の量だけ与えるグループ。
  4. BCAAを通常の1/5の量だけ与えるグループ。

結果

BCAAを通常の2倍与えたグループでは食事量が増加し、その結果、肥満して早死にしました。

解説

BCAAを大量に与えたマウスでは、BCAAの血中濃度が増えてトリプトファン(論文要旨によるとスレオニンも)との間で脳への輸送に関して競合が生じていました。 トリプトファンはセロトニンというホルモンの前駆物質なので、(脳に輸送されるトリプトファンが減ると)脳のセロトニンが減ってしまいます。 それが引き金となって食欲が増してしまった可能性が考えられます。

論文要旨において研究グループは次のように述べています:
「BCAAを長期間にわたり大量に摂取し続けることによる健康への悪影響は、必ずしもBCAAそれ自体の毒性によるものではなくアミノ酸バランスの乱れが引き起こした過食の結果である」