ベンゾジアゼピン系薬でアルツハイマー病のリスクが増加

(2014年9月) "British Medical Journal" に掲載された研究で、不安感や不眠症の治療に用いられるベンゾジアゼピン系の処方薬によりアルツハイマー病になるリスクが増加するという結果になりました。 リスクの増加は長期間の使用で顕著でした。

過去の研究では、ベンゾジアゼピン系薬を使用する人に認知症が多いことが示されています。
研究の方法

この研究では、カナダの健康保険プログラムのデータベースを用いて、ベンゾジアゼピン系薬を処方された人たちを追跡調査しました。 追跡期間(6年以上)においてアルツハイマー病と診断されたのは 1,796人で、このグループを、年齢・性別・追跡期間の長さにおいて釣り合いの取れた男女 7,184人のグループと比較しました。

結果

その結果、ベンゾジアゼピン系薬の使用期間が3ヶ月以上の人では、アルツハイマー病のリスクが最大で51%増加していました。 このリスクは、使用期間が長いほど、そして短時間作用型のベンゾジアゼピンよりも長時間作用型のもので顕著でした。

不安感や、うつ症状、睡眠障害など認知症の兆候となり得る症状の存在を考慮しても、この結果に有意な変化はありませんでした。

解説

今回の研究で示されたのは因果関係ではなく相関関係ですが、研究グループによると「強い相関関係」が示されました。

研究グループは次のように述べています:

「ベンゾジアゼピン系薬が不安障害や一過性の不眠症に対して有用であることは疑い無い。 しかし、その使用は短期間を旨とし、3ヶ月を超えるべきではない」

「高齢者にベンゾジアゼピン系薬を処方する際には、ベネフィットとリスクのバランスを考慮することが重要だ」