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前立腺ガンに限っては生活習慣が劣悪なほうがリスクが低い

(2017年9月) "BMC Cancer" 誌に掲載された研究で、生活習慣が劣悪なほうが前立腺ガンのリスクが低いという意外な結果となっています。

研究の方法

ガンの病歴がない50~71才の米国人男女47万人(白人と黒人のみ)を対象に生活習慣に関するアンケート調査を行い、ガンのリスクに影響する次の5つの生活習慣の有無を調べました:
  1. 運動習慣: 毎週5回以上運動しているか?
  2. 飲酒習慣: 1週間あたりの飲酒量が女性では7杯、男性では14杯を超えていないか?
  3. 食生活: 野菜と果物を毎日5食分以上食べているか? (WHOの定義では、野菜や果物は80gを1食分とみなす)
  4. 太り具合: BMIの値が普通体重の範囲内にあるか?
  5. 喫煙習慣: 論文に記載なし(過去の喫煙歴も含むかどうか不明)

そして、15年間ほどにわたりガンの発症状況を追跡調査して、5つの生活習慣の有無とガンのリスクとの関係を分析しました。

結果

今回のでデータにおいて、5つの生活習慣すべてに合格していた健康エリートは僅か1.5%に過ぎませんでした。

そのような健康エリートに比べて、5つの生活習慣のうち合格している項目が1つ以下という健康落第生は、ガン全体のリスクが76%、乳ガンに限ると38%、大腸ガンに限ると106%、それぞれリスクが高くなっていました。 大腸ガンの106%のリスク増加というのは、リスクが2倍超だということです。

前立腺ガンに関しては意外なことに、健康落第生のほうが健康エリートに比べてリスクが21%低いという結果でした。

解説

これまでにも複数の研究で、生活習慣と前立腺ガンのリスクとが無関係であるとか、むしろ生活習慣が劣悪な男性のほうが前立腺ガンのリスクが低いという結果になっています。 その理由として研究チームは次の3つを挙げています:
  • 喫煙習慣があるなど生活習慣が劣悪な男性はガンの検診を受けることが少ないので、前立腺ガンであることが判明しにくい。
  • 前立腺ガンは他のガンに比べて成長が遅いため、生活習慣が劣悪な男性は前立腺ガンと診断されるより前に心臓病などで死亡するケースが多い。
  • 劣悪な生活習慣と前立腺ガンのリスク低下との関係を説明する遺伝子的あるいは分子的な未知のメカニズムが存在する。
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