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タトゥーが皮膚の感染症の原因に

(2012年8月) 米国で多発していたタトゥーによる皮膚病の原因がインクにあることがわかりました。

タトゥーが原因となる感染症自体は珍しくありません。 汚れた針などの不衛生により、肝炎や、ブドウ球菌感染症、MRSAで有名な耐性菌などに感染します。 しかし、19件もの被害を出していたニューヨークのケースでは、使い捨ての手袋を使用し針などの消毒も行っていました。 感染症の原因はインクだったのです。

原因菌はマイコバクテリウム・ケローネ

今回のケースの原因菌は結核菌の仲間で、名前をマイコバクテリウム・ケローネ(Mycobacterium chelonae)といいます。 この菌に感染すると、痛痒い水ぶくれができて、水ぶくれの中に膿が溜まります。 抗生物質で治りますが、薬の副作用が強いうえに完治するまで何ヶ月も飲み続ける必要があります。

インクの汚染

マイコバクテリウム・ケローネは水道水からも普通に検出される菌で、これまでにもインクを薄める水を汚染していたケースがあります。 今回のケースではインク自体が汚染されていましたが、汚染されていたのは "グレイ・ウオッシュ" と呼ばれタトゥーの模様の陰の部分を色付けするのに用いられるものです。 汚染されていたインクはリコールされ、現在は市場に出回っていません。

殺菌が難しい

インク・メーカーの中には、インクを薄めるのに蒸留水を使うメーカーがあります。 蒸留水というと清潔そうですが、マイコバクテリウム・ケローネは蒸留水の中でも生き延びることができます。

メーカーによっては、ウイッチヘーゼルやアルコール防腐剤をインクに添加するところもあります。 これらは特定のウイルスには一定の効果がありますが、ケローネは丈夫な菌なので完全には殺菌できません。

今回のケース以外にも

今回のケースだけでなく、インクやインクを薄める水が原因であると思われるタトゥー感染症が全米で50件ほどあります。

ここ10年ほどで、タトゥーを入れる人が増えるにつれてタトゥー感染症も増えています。 米国では成人の5人に1人がタトゥーを入れているという推計もあります。