自転車レーンを増やすと自転車の利用が増える

(2016年10月) "American Journal of Public Health" に掲載されたハーバード大学の研究により、公道の自転車レーンを増やすと自転車の利用率が増えることが明らかになりました。 米国ボストンで自転車レーンの距離を増やしたところ、自転車で通勤する人が増え、自転車事故が減ったのです。

研究の方法

2007年にボストンで自転車インフラの拡充が始まったときに、自転車レーンが敷設されている距離を測り、自転車で通勤している人の数をカウントしました。 さらに、2009~2012年にかけて発生した自転車事故の数を調査しました。

結果

2007年には0.04マイルでしかなかった自転車レーンの距離が、2014年には92マイルにまで増えました。 それに伴って、2005年には0.9%に満たなかった自転車通勤者の数が 2014年には2.4%へと増加しました。

そして、怪我が生じた自転車事故の発生率(*)も、2009年には82.7%だったのが 2012年には74.6%にまで減少しました。 さまざまな要因を考慮して計算したところ、2009~2012年にかけて自転車事故で怪我をする率が毎年14%ずつ減っていました。
(*) 「自転車事故で怪我をする率」という言い方から察するにおそらく、自転車事故において怪我が生じた率という意味。
コメント
研究チームは次のように述べています:
「自転車通勤を促進して大気汚染を軽減したり市民の健康状態を改善したいと考えている都市は、ボストンのような政策を検討してみてはいかがでしょうか」
日本では自転車に免許制を導入

日本はボストンとは対照的に、自転車に免許制を導入しようとしています。 近年、自転車の免許制に関する議論をネットで頻繁に目にするのは、官僚が自転車への免許適用に対する国民の反応を窺っているからにほかなりません。

国民の健康と環境のことを考えれば自転車の利用を促進すべきなのに、利権目当ての官僚が免許制を導入したがっているわけです。 免許制導入により官僚が得る利益としては、自転車免許制度それ自体に伴って生じる利権と、自転車に免許制を導入することで長期的なメリットを得られる自動車メーカーへの天下りが考えられます。
自動車免許で原付だけでなく125ccのバイクまで乗れるようにしようとしているのも、明らかに総務省の天下り先確保のためです。

自転車にヘルメットや自転車保険を義務付けようとする動きもありますが、これらも国民のことを本当に考えてのことではなく官僚の利権が目当てでしょう。 参考記事: 自転車ヘルメットの義務化により自転車の危険行動が増える?

子供が自転車に乗らなくなる
自転車への免許制度適用により自動車メーカーが恩恵を被るのは、子供が自転車に乗らなくなるからです。 自転車免許が導入されたときに子供の扱いがどうなるかは不明ですが、「子供は無免許でも自転車に乗れる」ということにはならないでしょう。 そうすると、子供が今のように小さい頃から自転車に乗る練習をするなんてこともなくなります。 その結果、自転車人口が今よりも減るのは火を見るより明らかです。 そして、自転車という選択肢を持たない人が増えるためにクルマの利用率が今よりも増えるというわけです。