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大量飲酒で腸内細菌が腸から漏れ出す

(2014年5月) "PLOS ONE" に掲載されたマサチューセッツ大学の研究によると、大量にお酒を飲んだときには腸内細菌が腸から流出して、エンドトキシンと呼ばれる細菌由来の毒の血中量が増加します。 そして、エンドトキシン血中量の増加に反応して生産される免疫細胞によって、発熱・炎症・組織の破壊が生じます。
エンドトキシン
エンドトキシン(菌体内毒素)とは細菌の細胞壁に含まれている毒素のことで、細胞が破壊されたときに放出されます。
研究者は次のように述べています:
「1回の大量飲酒によって免疫反応が引き起こされて健康に悪影響を及ぼします。 大量飲酒はこれまで考えられていた以上に危険であると思われます」
研究の方法

今回の研究では、25人の男女に血中アルコール濃度が1時間以内に 0.08 g/dL 以上になるように大量に飲酒してもらいました。 そして、その後4時間にわたって30分おき、および24時間後に血液サンプルを採取しました。

結果

その結果、大量飲酒によってエンドトキシン血中量が急速に増加していることが明らかになりました。 そして、血流中から細菌の DNA が検出されて、細菌が腸から漏れ出していることも示されました。 男性に比べて女性のほうが血中のアルコール濃度もエンドトキシン量も多い傾向にありました。

補足説明

長期的な大量飲酒が肝臓などの臓器が傷む原因となることが知られているほか、これまでの研究で飲酒習慣で腸の透過性(gut permeability。 腸内の有害物質が腸壁を通り抜けて体内の各所に運ばれる現象)が増大することが示されていますが、今回の研究では1度だけの大量飲酒でも体に良くないことが示されました。

腸の透過性の増大とエンドトキシン血中量の増加は、飲酒習慣が引き起こす様々な健康問題(アルコール性肝臓疾患など)との関係が指摘されています。