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飲酒は免疫系にも影響する

(2014年12月) "Alcohol" 誌に掲載されたロヨラ大学(米国)の研究によると、大量飲酒は免疫系にも影響します。

研究の方法

この研究では、中央値年齢が27才の男女15人(女性8人、男性7人)に、30ml程度のウォッカを体重に応じて4~5杯ほど飲むという大量飲酒を行ってもらいました。 このウォッカの量は、ビールに換算すると350ml缶を4~5本ほど飲むのに相当します。

そして、飲酒してから20分後、2時間後、および5時間後に血液サンプルを採取して検査しました。

結果

その結果、飲酒から20分後の時点では免疫系の活性が増大していました。 白血球(leukocytes)、単球、およびナチュラルキラー(NK)細胞という3種類の免疫細胞と、サイトカインの一種であるTNF(腫瘍壊死因子)-αの血中量が増加していたのです。 TNF-αは免疫系を活発化させるシグナルを出します。

その一方で、飲酒から2時間後および5時間後の時点では免疫系の活性が(おそらく飲酒前よりも)低下していました。 単球とNK細胞の血中量が減少し、免疫系の活性を低下させるシグナルを出すインターロイキン10と呼ばれるサイトカインの量が増えていたのです。
この結果がどういう意味を持つのかについて、プレス・リリースには記載がありません。 ソース記事の元となった論文のアブストラクトでも、結論として「大量飲酒によって、まず炎症誘発状態が引き起こされ、その後、抗炎症状態となる」とだけ述べられています。
大量飲酒の悪影響

大量飲酒によって、転倒、やけど、交通事故、その他の怪我のリスクが増加することが知られています。 外傷患者の1/3には飲酒が関与しています。

大量飲酒は怪我の原因になるだけでなく、怪我の治りが遅くなる原因にもなります。 例えば、過去の複数の研究で、大量飲酒によって傷の治癒が遅れることや、失血量が増加すること、肺炎などの感染症にかかり易くなることが示されています。