英国人の典型的な食事は心臓発作や脳卒中のリスクが高い

(2015年3月) "American Journal of Clinical Nutrition" に掲載されたキングズカレッジ・ロンドン(英国)の研究で、英国人の典型的な食事を改めることで心臓発作や脳卒中のリスクを減らせそうだという結果になりました。

研究の方法
この研究では40~70才の健康な男女162人を2つのグループに分け12週間にわたって、一方のグループには英国の典型的な食事(†)を続けてもらい、もう一方のグループには健康食(*)を続けてもらいました。

(†) 飽和脂肪(乳製品や肉に多く含まれる)・塩分・糖分の摂取量が多く、食物繊維・魚・果物・野菜の摂取量が少ない。

(*) 果物と野菜の摂取量を増やし、オメガ3脂肪酸(DHAやEPA)を豊富に含む魚を週に一回食べ、精白穀物を全粒穀物に置き換え、飽和脂肪の摂取量を減らし、糖分と塩分の摂取量を減らすという食事。

被験者がそれぞれの食事スタイルを遵守しているかどうかのチェックは、被験者が記録する食事日記と血液および尿の検査により行いました。

結果
12週間後の結果は次のようなものでした:
  • 脂肪の量
    健康食のグループでは体重が1.3kg減っていたのに対して、英国の典型的な食事(以下「英国食」)英国食のグループでは0.6kg増えていました。 両グループの差は1.9kg(BMIにして0.7)ということになります。 ウェストのサイズも、健康食のグループは英国食のグループに比べて1.7cm小さくなっていました。
  • 血圧・心拍数
    英国食のグループに比べて健康食のグループでは、昼間の血圧が 4.2/2.5(最高/最低)mmHg、夜間の血圧が 2.9/1.9 mmHg 下がっていました。 心拍数も健康食のグループの方が1分あたり1.8回少なくなっていました。
  • コレステロール
    英国食のグループに比べて健康食のグループでは、総コレステロール値が8%していました。
  • インスリン感受性
    インスリン感受性(2型糖尿病のリスクを示す)のマーカー(血中指標)には両グループ間で有意な違いが見られませんでした。
これらの結果を総合すると、40才以上の健康な男女の場合、英国食に代えて健康食を採用することによって心臓病や脳卒中のリスクを最大で30%ほど減らせると思われます。