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早生まれの子供はADHDと診断されがち?

(2017年6月) "Scandinavian Journal of Public Health" に掲載されたノルウェー国立公衆衛生研究所の研究で、10月~12月に生まれた子供は1月~3月に生まれた子供に比べて、注意欠陥・多動性障害(ADHD)であることが多いという結果になっています。

研究の方法

ノルウェーに住む6才の子供51万人を14才まで追跡調査したデータを用いて、誕生月とADHDのリスク(*)との関係を調べました。
(*) ADHDと診断されたかどうか、ADHDの薬を処方されたかどうか。

結果

10月~12月に生まれた子供は1月~3月に生まれた子供に比べて、ADHDであることが多いという結果でした。

1月~3月に生まれた子供のうちADHDの薬を処方されたのが男子では3.7%、女子では1.3%だったのに対して、10月~12月に生まれた子供でADHDの薬を処方されたのは男子で5.3%、女子で2.2%でした。

ADHDのリスクに影響する要因を考慮しつつ計算すると、10月~12月に生まれた子供は1月~3月に生まれた子供に比べて、ADHDの薬を処方される事態となるリスクが男子では1.4倍、女子では1.8倍ということになります。

ADHDと診断されるリスクに関しても同様の結果でした。

10月~12月に生まれた子供でADHDのリスクが増加し始めるのは小学3年生以降で、リスクの増加は年齢が大きくなってから最も顕著でした。

解説

これまでにノルウェー以外の国で行われた複数の研究でも生まれる月によってADHDのリスクが異なるという結果となっています。

妊娠中にビタミンDを十分に摂っておくと生まれる子供がADHDになりにくいかもしれないという研究や、日照量(ビタミンDの生産量に影響する)の多い地域ではADHDのリスクが少ないという研究もありますが、ノルウェーでも12月と1月では日照量にあまり違いは無いでしょう。

研究チームは、10月~12月生まれの子供は「早生まれ」(*)で同じ学年の1月~3月生まれの子供の子供に比べて実質的に1才近く年齢が幼いために、ADHDの診断基準として用いられる集中力不足や衝動性などの面において比較的に未成熟で、それゆえにADHDの検査を受けさせられやすくなるのではないかと考えています。
(*) 日本では4月に新学期が始まるので1月~3月が早生まれとなりますが、ノルウェーでは新学期が8月に始まるので10月~12月生まれが早生まれとなるのでしょう。
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