出産時にパートナーが同席すると分娩の苦痛が増加する女性も

(2015年1月)"Social Cognitive and Affective Neuroscience" 誌に掲載された英国の研究によると、女性によってはパートナー(夫や恋人)が居合わせるときの方が、肉体的な痛みを強く感じます。

近年、分娩時にパートナーが同席して心理的サポートを与えることによって出産の苦痛が軽減されるという考えが広まっていますが、今回の研究によると、分娩時のパートナー同席が適さない女性もいると思われます。

今回の研究ではまず、39人の女性(同性愛者は含まない)を対象に、パートナーとの親密さ(*)をどれだけ心地良く感じているかを測る心理テストを行いました。
(*) 物理的および心理的な親密さを指すようです。 親密さを測定する心理テストとは "Adult Attachment Style" と呼ばれるもので、何種類かあるようです。

次に、女性たちに脳波を測定する機器を装着してもらったうえで、パートナーの同席時と不在時の2回において、レーザー機器を用いて指に「我慢できる程度の」痛みを感じてもらいました。

そして、パートナーの同席/不在による痛みの程度を比較したところ、パートナーとの親密さを比較的好まない女性はパートナーが同席しているときに、感じる痛みが強くなっていました(脳波でも実際に痛みが強いことが裏付けられた)。 一方、パートナーとの親密さを好む比較的好む女性では、パートナーの同席/不在による痛みの違いはありませんでした。

指に感じる痛みと分娩時の痛みとでは痛みの感じ方が異なる可能性もありますが、パートナーとの親密さを好まない女性の場合には、分娩にパートナーが同席する方が痛みが強くなる可能性があります。

ただし、パートナーとの親密さを好まなくても分娩時にパートナーの同席を望む人が多いことから、分娩時にパートナーの同席を望むか否かに関しては、痛み以外の心理的要因も関係しているかもしれません。