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認知症のリスクに影響する栄養素

(2017年3月) "Alzheimer's & Dementia" 誌に掲載されたボルドー大学の研究で、ビタミンDやカロテノイドなどの血中濃度が低い人は認知症になりやすいという結果になっています。

研究の方法

認知症ではない666人の血液を検査して脂溶性の栄養素22種類の血中濃度を調べ、その後12年間にわたり認知症の発症状況を追跡調査しました。

そして、血中の栄養状態の良し悪し(*)に応じてデータを5つのグループに分けて、認知症の発症状況を比較しました。 データの分析においては、認知症の発症に影響する様々な要因を考慮しました。
(*)ビタミンD・カロテノイド・不飽和脂肪の血中濃度が高く飽和脂肪の血中濃度が低い場合を、栄養状態が良いとみなした。
結果

血中の栄養状態が最も悪かったグループは栄養状態が最も良かったグループに比べて、12年間のうちに認知症になるリスクが4.5倍でした。

解説
カロテノイド

カロテノイドは果物や野菜に由来する赤色や黄色などの色素で、抗酸化作用があります。 動物実験で抗酸化物質にニューロンのダメージを防ぎ認知機能を改善する効果のあることが示されているほか、果物や野菜の摂取量が多いと認知症になりにくいというデータが存在します。

ビタミンD

複数の研究で、ビタミンDが不足しているとアルツハイマー病などの認知症になりやすかったり認知機能の低下が早かったりすることが示されています。

ビタミンDは、日光に含まれる紫外線B波(UVB)が皮膚に当たることで合成されます。 ビタミンDを補給するには日光に1日あたり20分ほど当たると良いでしょう。 ビタミンDのサプリメントも市販されています。

不飽和脂肪

不飽和脂肪とは、一価不飽和脂肪酸・オメガ3多価不飽和脂肪酸・オメガ6多価不飽和脂肪酸などのことです。 一価不飽和脂肪酸とオメガ6多価不飽和脂肪酸は一部の植物油に豊富に含まれています。 オメガ3多価不飽和脂肪酸(DHA・EPA)はに豊富に含まれています。

DHAやEPA(あるいはDHA・EPAを豊富に含む魚)が高齢者の認知機能の維持や改善に効果があるという結果になった研究がありますが、そのような効果が無いという結果になった研究もあります。 ビタミンB類が認知症予防の効果を発揮するにはDHAやEPAが必要であるとする研究もあるので、様々な栄養素が複合的に認知症予防の効果を発揮するということなのかもしれません。