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死亡する10年以上前から血圧は徐々に下がり始める

(2017年12月) "JAMA Internal Medicine" に掲載されたコネチカット大学などの研究によると、60才以上の人の血圧がこれといった理由もなく下がるのは死期が近づきつつあるためかもしれません。 高齢者は死亡する10年以上前から血圧が徐々に下がり始めるという研究結果だったのです。

一般的に血圧が子供の頃から中年の頃にかけて上昇することが知られていますが、高齢者でどうであるかに関して明確なデータはありません。

研究の方法

60才以降に死亡した英国人4万6千人超(死亡時の平均年齢は82才)の医療データを調査しました。 データには健康な人だけでなく心臓病や認知症を抱えている人も含まれていました。

結果

死亡する14~18年前に血圧が最も高くなり、その後は徐々に血圧が下がり始めていました。 特に、死亡する3~10年前からは血圧の低下が右肩下がりで、死亡する2年前からは低下幅が大きくなっていました。

血圧の低下幅は、60~69才で死亡した人では平均8.5mmHg、90才以上で死亡した人では平均22.0mmHgというものでした。 データ全体では、64%の人で死亡前に血圧が10mmHgを超えて低下していました。

死期の接近にともなう血圧の低下は、①認知症や心不全を抱えていた人、②老年になって体重が減少していた人、③高血圧だった人で顕著でしたが、健康な人でも血圧が低下していました。

解説

これまでの研究でも老年期に血圧が下がることが示されていましたが、高齢者に降圧剤を使用する人が多いのがその理由ではないかと考えられてきました。 しかし今回の研究では、高血圧と診断されていない人や降圧剤を使用していない人でも人生のフィナーレを迎える前に血圧が下がっていました。

高血圧の人が早いうちに死んでしまうために時間の経過とともにデータ全体の平均血圧が下がっていく(それゆえに年を取るほどに血圧が下がるように見える)わけではないことも今回の分析では明確でした。