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血糖コントロール能力に腸内細菌が関与している可能性

(2015年3月) 米国内分泌学会(The Endocrine Society)の第97会年次会合で発表されたイリノイ大学などの研究で、血糖コントロール能力と腸内細菌とのあいだに対応関係が見られるという結果になりました。 過去の研究にも、2型糖尿病患者と健康な人とでは腸内細菌の構成が異なることを示すものがあります。

研究の内容

今回の研究では、45~75才(平均年齢60才)の黒人男性116人を、1年間における血糖コントロールの状態の変化に応じて次の4つのグループに分類しました:

  1. (1年間を通して)安定的に正常だったグループ
  2. 安定的に劣悪だったグループ
  3. 悪化したグループ
  4. 改善したグループ

血糖コントロールの状態の把握は、2のグループを除いて経口グルコース負荷試験により行いました。 2のグループは、空腹時血糖の血液検査により血糖コントロールの状態を把握しました。

1年間の終わりに被験者たちに提出してもらった大便のサンプルを用いて腸内細菌の種類を分析しました。

結果

1のグループには代謝の健康に寄与すると考えられている腸内細菌が多く見られたのに対して、2のグループには善玉菌よりも悪玉菌の方が多く見られました。 特筆すべきは4のグループで、このグループからは有益であるとされる Akkermansia 属の腸内細菌が1のグループ以上に大量に検出されました。

実用性

特定の腸内細菌が2型糖尿病の発症に関与しているのかどうかは今回の研究では不明です。 しかしながら、同じ研究チームの過去の研究の結果も併せて考えると、食事の内容が腸内細菌を介して間接的に糖尿病のリスクに影響している可能性はあります。

仮にその通りであるとすれば、腸内細菌を意識した食事(バイオティクスを取り入れるなど)によって2型糖尿病を予防することが出来るかもしれません。