糖尿病でも炭水化物を食べ放題に!?

(2012年9月) 血糖値に問題のある糖尿病患者は血糖値を上昇させるデンプン質の食べ物を避けるように指示されますが、"Journal of Biological Chemistry" に掲載されたパデュー大学(米国)などの研究により、デンプン質の食べ物を処理する消化酵素のスイッチを入れたり切ったりできることが明らかになりました。 2型糖尿病の人たちにとっては朗報です。

研究の概要

この研究では「トグリング(toggling)」というプロセスを対象に、デンプンが体内で分解されるときのブドウ糖の放出のコントロールを試みました。

研究グループは実験で、デンプンからブドウ糖を作ったりショ糖(スクロース。ブドウ糖と果糖が結合したもの)を分解したりする4種類の消化酵素を操作して、ブドウ糖と蔗糖が血糖に変換されるのを阻止することに成功しました。

これら4種類の酵素はいずれも「αグルコシダーゼ」というデンプンを分解する酵素ですが、デンプンをどのような糖に分解するのかや、分解する速度が異なります。 これらの酵素のいずれかが不足すると、ブドウ糖の生産(デンプン⇒ブドウ糖)に異常が生じます。

解説
研究者によると今回の発見は、消化酵素のコントロール(不足している酵素を補給したり、有害となっている酵素を阻害する)や消化酵素で適切に消化されるデンプンなど糖尿病患者向けの治療法の開発につながる可能性があります。