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太陽の光にも含まれるブルー・ライトで免疫細胞が活発になる

(2016年12月) "Scientific Reports" 誌に掲載されたジョージタウン大学の研究により、太陽光の成分でもあるブルー・ライト(青色の光)にT細胞を活性化させる効果のあることが明らかになりました。 T細胞は免疫細胞の一種で、免疫機能において重要な役割を担っています。

日光に含まれる紫外線が人体に当たると合成されるビタミンDも免疫機能に関与すると考えられていますが、日光によるT細胞の活性化にビタミンDは関係していません。

研究の方法

ヒトの血液の細胞とマウスの細胞を用いた実験を行いました。

発見の内容

ブルー・ライト(波長が480nm前後の青色の光)を低レベル(*)で当てるだけで、T細胞の動きが速くなることが明らかになりました。

(*) 300 mJ/cm2未満

皮膚には大量のT細胞が存在していますが、ブルー・ライトは真皮(表皮の下の層)にまで届いてT細胞を活性化させます。 そうして活性化したT細胞は体中を移動することができます。

解説
今回の発見の意味

ヘルパーT細胞にしてもキラーT細胞にしても、T細胞がみずからの機能を果たすには感染の現場に速やかに到着する必要があります。

ブルー・ライト

ビタミンDが合成されるのに必要な紫外線は皮膚ガンのリスクを増加させる原因となりますが、ブルー・ライトは太陽光に含まれる自然のものでも人工的なランプのものでも、紫外線よりもずっと安全です。

メカニズム
T細胞を活性化させているのは過酸化水素でした。 日光に当たるとT細胞で過酸化水素(*)が合成されて特定のシグナル伝達経路を活性化させるためにT細胞の動きが活発になります。 これは、免疫反応において過酸化水素によりT細胞が患部に移動するというのと合致します。
(*) 過酸化水素はT細胞などの白血球が感染を感知したときに放出する物質(活性酸素種の一種)で、細菌を殺す作用やT細胞などの免疫細胞に活動を呼びかける作用があります。