死亡リスクが最も低くなる体脂肪率とウェスト:ヒップ比を男女別に調査

(2018年2月) "Plos One" に掲載された北京大学などの研究で、脂肪の付き方と死亡リスクの関係が調査されています。

研究の方法

18~89才の米国人男女1万6千人超(約半数が女性)の体脂肪率やウェスト:ヒップ比(WHR)などを調べたのち19年間にわたり死亡状況(死因は問わない)を追跡調査しました。
ウェストのサイズ(cm)÷ヒップのサイズ(cm)で計算する。 ウェスト:ヒップ比には脂肪の分布が表れ、腹部脂肪が多いと数値が大きくなる。

結果

追跡期間中に5千人弱が死亡しました。

体脂肪率

男性

体脂肪率が低すぎても高すぎても死亡リスクが増加していました。 体脂肪率が25~30%の場合に比べて、次のように死亡リスクが増加していました。
  • 体脂肪率が15%未満: +54%
  • 体脂肪率が15~20%: +29%
  • 体脂肪率が30~35%: +14%
  • 体脂肪率が40%超: +76%

体脂肪率が20~25%の場合と35~40%の場合には、死亡リスクが統計学的に有意には増加していませんでした。

女性

体脂肪率が低い場合に死亡リスクの増加が顕著でした。 体脂肪率が30~35%の場合に比べて、次のように死亡リスクが増加していました。
  • 体脂肪率が20%未満: +110%
  • 体脂肪率が20~25%: +83%
  • 体脂肪率が45%超: +22%

体脂肪率が25~30%の場合と35~45%の場合には、死亡リスクが統計学的に有意には増加していませんでした。

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ウェスト:ヒップ比

男性

ウェスト:ヒップ比(WHR)が大きすぎる場合にも小さすぎる場合にも死亡リスクが増加していました。 WHRが0.95~1.00の場合に比べて、次のように死亡リスクが増加していました。
  • WHRが0.85未満: +52%
  • WHRが0.90~0.95: +21%
  • WHRが1.05~1.10: +23%

WHRが0.85~0.90、1.00~1.05、および1.05超の場合には、死亡リスクは統計学的に有意には増加していませんでした。

女性

WHRが小さいと死亡リスクが低下するけれどWHRが大きくても死亡リスクは増加していませんでした。 WHRが0.90~0.95の場合に比べて、次のように死亡リスクが低下していました:
  • WHRが0.80未満: -23%
  • WHRが0.80~0.85: -16%
  • WHRが0.85~0.90: -14%

WHRが0.95超の場合には、WHRが0.90~0.95の場合と比べて死亡リスクに統計学的に有意な差がありませんでした。

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体脂肪率とWHR

男性

体脂肪率が25~30%WHRが0.95~1.00のときに死亡リスクが最も低く最も長命である(生存年数が約83才)という結果でした。

逆に最も死亡リスクが高く短命だったのは、体脂肪率が30%以上WHRが0.95未満あるいは1.00超の場合でした。この場合には生存年数が70才未満で、死亡リスクも体脂肪率が25~30%でWHRが0.95~1.00の場合に比べて30%超増加していました。

女性

体脂肪率が30~35%WHRが0.95以下のときに死亡リスクが最も低く最も長命である(生存年数が約83才)という結果でした。

逆に最も死亡リスクが高く短命だったのは、体脂肪率が30%未満でWHRが0.95超の場合(31人とごく少数)でした。 この場合には生存年数が77才で、死亡リスクも体脂肪率が30~35%でWHRが0.9未満の場合に比べて75%増加していました。

体脂肪率が人並以下なのに腹部脂肪は多いというレアなケースで死亡リスクが非常に高かったというわけです。 普通に太っている(体脂肪率が35%超でWHRが0.90以上の)女性でも死亡リスクが30%ほど増加していました。