皮膚のシワ取り用の注射がダイエットにも効果?

(2013年10月) ノルウェーの大学が行ったネズミを用いた実験で、皮膚のシワ取りに持ちいられる "Botox" という薬が食欲を抑えるのに有効であるという結果になりました。 Botox は、食中毒で有名なボツリヌス毒素から作られるシワ取り用の薬です。 この薬を顔に注射すると、顔の神経が麻痺してシワが消えます。

研究の内容

今回の実験では、ネズミの迷走神経(脳から腹部にまで張り巡らされた神経)のうち腹部に存在する部分に Botox を注射しました。 その結果、ネズミたちの食事量が減少して、5週間で体重が20~30%も減少しました。

迷走神経は、空腹感だけでなく、食物による腸の通過も制御しています。 Botox 注射によって迷走神経が麻痺することで、胃の筋肉が麻痺して食物が体内を通過する速度が遅くなるので、少量の食物でも満腹感を感じられるようになると考えられます。

注意点

この技術は、普通体重の人がさらにスリムになるために用いるものではなく、減量手術が必要なほどの肥満者のためのものです。

また、今回の研究はネズミを対象に行われたものなので、ヒトにおいて Botox を減量目的で用いるにはまず、ヒトを対象とする臨床試験で効果を確認する必要があります。 研究グループは、許可が得られ次第、臨床試験を行う予定です。