乳ガンの家族歴がある女性へのアドバイス

女性が一生のあいだに乳ガンにかかるリスクは12%(8人に1人)ですが、乳ガンの家族歴がある女性では、乳ガンのリスクが増加します。

以下は、アラバマ大学の John McDonald 博士による、乳ガンの家族歴がある女性へのアドバイスです:

  • 米国ガン学会によると、第一度近親者(母親、姉妹、娘)に乳ガン患者が1人いる女性では、乳ガンになるリスクが2倍近くに増加します。 第一度近親者に乳ガン患者が2人いる場合には、乳ガンのリスクは約3倍にもなります。

    その一方で、乳ガン患者のうち家族にも乳ガンの患者がいるという女性は15%に達しません。 したがって、乳ガン患者の大部分(85%超)は乳ガンの家族歴が無いのに乳ガンになったというわけです。
  • 乳ガンは早期発見が大切で、長期的な予後(回復や再発の可能性)に影響します。 乳がん検診では、マンモグラフィー(乳腺X線撮影)や MRI(磁気共鳴映像法)、超音波などを用いて乳房を撮影したり、乳房視触診をしたりします。 自分で視触診(手でしこりの有無を探ったり、見た目の変化をチェックする)することも出来ます。 乳ガンの40%が自己検診により見つかっているという話もあります。

  • MRI による検査は、乳ガンのリスクが人並みである女性には推奨されません。(参考URL: MRIのリスク) しかしながら、米国ガン学会では一生のうちに乳ガンになるリスクが20%を超える女性については、 乳ガン検診(MRI 検査を含む)を積極的に行うことを推奨しています。

    以下に該当する女性では、乳ガンのリスクが20%を超えます:

    1. BRCA 1 または BRCA 2 という腫瘍抑制遺伝子に変異がある。
    2. 第一度近親者に BRCA 1 または BRCA 2 の遺伝子変異がある。
    3. 10~30才の頃に胸部の放射線治療を受けたことがある。
    4. その他、高リスクな遺伝的症候群(genetic syndrome)がある。

  • 乳ガンのリスクが高い女性は、乳ガン検診を強化すべきです。 例えば、乳房視触診を年に2回受けて、マンモグラフィーと MRI検査をそれぞれ年に1度ずつ受け、自分で視触診を行う方法を医師に教わるといった具合です。

  • 乳ガンの家族歴がある場合には、必ず医師にそのことを伝える必要があります。 家族歴の有無によって医師の判断は大きく変わります。

  • 乳房に異変を感じたら、直ちに医師の診察を受けましょう。 乳ガンは発見が早いほど、治療成功率が上がります。