閲覧以外で当サイトのコンテンツを利用する場合には必ず引用・転載・ネタ探しをするときのルールに目を通してください。

乳ガン患者の予後改善に有益な生活習慣

(2017年2月) サニーブルック健康科学センター(トロント大学)の研究チームが行い "Canadian Medical Association Journal" に掲載された研究(レビュー)で、乳ガン患者の予後を改善するのに有効だと思われる生活習慣が明らかにされています。出典: Lifestyle modifications for patients with breast cancer to improve prognosis and optimize overall health

レビューの方法

乳ガンの再発や乳ガン患者の生存率などと生活習慣との関係について調べた31のメタ分析やシステマティック・レビューのデータと、新しすぎてこれらのメタ分析やシステマティック・レビューに取り入れられなかった36の最新研究のデータを調査しました。

結果

主な結果は次のようなものです:

体重

乳ガン治療を受けている期間中あるいは治療を終了した後に体重が10%を超えて増加すると、乳ガンで死亡するリスクと乳ガン以外の原因で死亡するリスクの両方が増加します。

運動

今回調査したメタ分析のうちの1つでは、乳ガンと診断された後に運動習慣があると乳ガンで死亡するリスクが41%も低下するという結果になっています。

研究チームは、次のいずれかの運動を行うことを推奨しています:
  • 1週間のうち5日間において、中程度の激しさ(ウォーキングなど)の運動を30分以上。
  • 激しい運動(ランニングなど)を1週間あたり75分間。

上記に加えて、筋力トレーニングを週に2~3回行うのも良いでしょう。

食生活

特定の食事法で乳ガン再発のリスクが下がるというデータは存在しません。 乳ガンの再発を懸念して大豆を避ける必要はないと思われます。 肉の代わりに大豆を食べるのが体重のコントロールに有益である可能性があります。

ビタミン剤

ビタミンCのサプリメントを適度に服用するのが乳ガン患者の予後に有益である可能性がありますが、「有益である」と断言するにはデータが不足しています。

化学療法やホルモン療法で骨密度が低下することがあるため、骨の強度を維持するためにビタミンDのサプリメントを服用すると良いかもしれません。

喫煙

喫煙習慣がある場合には禁煙しましょう。 乳ガンと診断されたのちに禁煙して再発防止に役立つかどうかについてはよくわかっていませんが、乳ガン以外の理由で死ぬリスクは間違いなく増加します。

飲酒

飲酒量を1日あたり1杯未満にとどめると、乳ガンが再発しにくくなる可能性があります。

留意点

上記のアドバイスは医療機関が提供する乳ガン治療を受けている場合の話であり、乳ガン治療の代わりとなるものではありません。

また研究チームによると、上記のアドバイスをどれだけ忠実に守っていても乳ガンが再発することはあります。 したがって、乳ガンが再発したからといって「生活習慣の改善が不十分だった」と自分を責める必要はありません。