乳房に存在する脂肪酸のタイプと乳房に生じる腫瘍のタイプ

(2016年6月) "Radiology" 誌に掲載された NYU Langone Medical Center による研究で、乳房に悪性の腫瘍が生じている閉経後の女性と良性の腫瘍が生じている閉経後の女性とでは、乳房に存在する脂肪酸のタイプの比率が異なることが明らかになりました。

研究の方法

研究チームが開発した特殊なMRIを用いて、乳房に良性または悪性の腫瘍が生じている患者89人の乳房に存在する脂肪酸の内容を調べました。

89人のうち、58人が閉経前で31人が閉経後でした。 59人が良性腫瘍、12人が非浸潤性乳管ガン、28人が浸潤性乳管ガンでした。

結果

良性腫瘍の閉経後患者に比べて浸潤性乳管ガンの閉経後患者では、乳房組織に存在する飽和脂肪酸の比率が高い一方で一価不飽和脂肪酸の比率が少ないという結果でした。

良性腫瘍の患者間の比較では、閉経後女性は閉経前の女性よりも乳房に存在する多価不飽和脂肪酸(オメガ3脂肪酸など)の量が多く飽和脂肪酸が少なくなっていました。

BMIと脂肪酸の比率(どのタイプの脂肪酸が多いか)との間に関係は見られませんでした。タイプの脂肪酸が多いか)との間に関係は見られませんでした。 したがって乳房に存在する脂肪酸の比率は、全身に存在する脂肪の量(*)とは別途に乳ガンのリスクを示す指標となり得ます。
(*) BMI(体脂肪の量の目安)は乳ガンのリスクを判定するうえで重要となります。 閉経前の女性ではBMIが高いほうが乳ガンのリスクはむしろ低いのですが、閉経後にはBMIが高いと乳ガンのリスクが高くなります。