乳ガン患者の半数は炭水化物の摂取量を減らすことで再発リスクを低減できるかも

(2014年6月) "Cancer Epidemiology Biomarkers & Prevention" 誌に掲載された米国の研究によると、IGF-1受容体陽性の乳ガンの病歴がある女性は、炭水化物の摂取量を減らすことによって乳ガン再発のリスクを低下できる可能性があります。

研究の方法

この研究では、原発性乳ガンの病歴を持つ閉経後の女性265人を対象に、乳ガン組織に存在する IGF-1 受容体の状態と、女性たちの炭水化物の摂取量の1年間における変化を調べました。

結果
結果は次の通りです:
  • 腫瘍の半数おいて IGF-1 受容体が陽性で、IGF-1 受容体が陽性の女性では乳ガンの再発リスクが1.7倍に増加してた(HR 1.7; 95% CI: 1.2-2.5)。
  • 炭水化物の摂取量が安定的な(安定的に多い)女性や摂取量が増えた女性では(IGF-1 受容体が陽性の人と陰性の人を併せて)再発リスクが2倍に増加していた(HR 2.0; 95% CI: 1.3-5.0)。
  • IGF-1 受容体陰性のグループだけを見ると炭水化物摂取量による乳ガン再発リスクへの影響は見られなかった。
  • 一方、IGF-1 受容体陽性のグループだけを見ると、炭水化物の摂取によって乳ガン再発のリスクが5.5倍に増加していた(HR 5.5; 95% CI 1.8-16.3)。
結論

この結果から研究グループは、「さらに大規模な研究によって今回の結果を確認する必要があるが、IGF1 受容体が陽性の乳ガン患者では、乳ガンと診断された後に炭水化物の摂取量を減らすことによって乳ガン再発のリスクを減らせる可能性がある」と結論付けています。

解説
研究者は次のように述べています:
「肥満と、2型糖尿病、ガンが関係していることを示す研究が増えています参考記事: 肥満 ⇒ 低酸素 ⇒ HIF-1α ⇒ 炎症 ⇒ 糖尿病/ガン。 肥満・糖尿病・ガンの根底にある生物学的経路には複数の類似性が存在しますし、インスリン成長因子(IGF)/インスリン様成長因子軸の過剰活性(IGF1 血中量の増加)が乳ガン患者の予後に影響していることを示唆するエビデンスもいくらかあります」
「炭水化物を含む食品の中でも特にどのようなものを控えれば良いのかは未だ不明ですが、乳ガンの病歴がある人は、野菜を中心とした食事にしましょう。 食物繊維を豊富に含む野菜、豆類、果物や、全粒穀物を積極的に食べ、(ジャガイモなどのように)デンプン質を多く含む野菜や、砂糖の添加された食品、精白穀物(白米など)を控えると良いでしょう」
つまり、グリセミック指数が低い食品が良いということですね。