乳ガンのリスク要因となるのは肥満よりもインスリンの異常

(2015年1月)"Cancer Research" 誌に掲載された Imperial College London(英国)の研究によると、閉経後の女性では乳ガンのリスク要因として、肥満よりもインスリンの異常の方が重要だと思われます。

インスリン値の異常(高くなり過ぎる)は肥満の女性に見られることが多いのですが、肥満であれば必ずインスリンに異常が見られるわけではありませんし、普通体重の女性でも代謝に問題があればインスリンに異常が出ることがあります。 過去の研究によると、普通体重の女性の10%がインスリンの問題を抱えています。

研究の内容

この研究では、糖尿病ではない女性 3,300人超のデータを分析しました。 データに含まれていたのは、女性たちの体重・空腹時インスリン値・インスリン抵抗などでした。 8年間のうちに、3,300人超のうち497人が乳ガンになりました。

結果

空腹時インスリン値が高い女性では、肥満(BMIが25以上)であっても普通体重であっても、乳ガンのリスクが2倍に増加していました。

肥満の女性であっても代謝の異常(インスリン抵抗性)が無ければ、普通体重の女性に比べて乳ガンのリスクは増加していませんでした。 そして、普通体重の女性であっても代謝に異常が生じている場合には、同じく代謝に異常が生じている肥満女性と同程度に乳ガンのリスクが増加していました。

また、肥満女性同士での比較において、インスリン抵抗性がある女性は無い女性に比べて、乳ガンのリスクが1.84倍に増加していました。

研究者によるアドバイス

乳ガンのリスクにとって体重よりもインスリンの方が重要であるにしても、体重に無頓着であってはなりません。 肥満によってインスリンに異常が生じるリスクが増加するためです。

研究者は、肥満とインスリンの問題を予防するための方法として、健康的な食事をし運動習慣を身に付けることを推奨しています。