乳ガンと診断された女性は人間的に成長する

(2013年10月) 乳ガンと診断されるた女性は極度のストレスを感じますが参考記事: 乳ガンと診断されたアジア系女性の半数はPTSDに、"Psycho-Oncology" 誌に掲載された研究によると、乳ガンと診断されることがきっかけで人間的な成長を遂げるケースが少なくありません。

この「人間的な成長」というのは PTG(トラウマ後の成長)と呼ばれるもので、心理的に非常に辛い目に会った結果として訪れるポジティブな心理的変化のことです。 PTG が起こった人には、人間関係の深まり、人生に対する理解の深まり、精神力の強化、価値観の変化、人生における新しい可能性発見などが見られます。

研究の方法

この研究では、乳ガンと診断された女性653人を2年間にわたって追跡調査しました。 診断から8ヶ月以内に PTG の評価を行い、それから半年後、12ヵ月後、および18ヵ月後にも評価を繰り返しました。 評価には、Post-Traumatic Growth Inventory という PTG を評価するための尺度を用いました。

結果
653人の全体的な傾向としては、診断後の2~3ヶ月で PTG のスコアが増加していました。 PTGのスコアは次の場合に高くなる傾向がありました:
  • 診断から時間が経過している
  • 教育水準が高い
  • スピリチュアリティ(個人的な安らぎや、人生の目的、他人とのつながりの感覚、人生の意味についての理解など。しばしば宗教的な感情および信念が関与する)が高い
  • 乳ガンの当初の侵害性(intrusiveness)が低かった
  • 社会的支援を十分に受けれている
  • 積極的な状況適応術(active-adaptive coping strategy)を利用した
外交的あるいは楽天的な性格の人が、トラウマを負った後に PTG を起こしやすいと言われていますが、今回の研究では楽天的な性格と PTG の起こしやすさとは関係が無いようでした。