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ビタミンDが乳ガンのリスクに及ぼす影響は体重によって正反対

(2016年2月) "Journal of Nutrition" に掲載されたフランス国立保健医学研究機構による研究で、ビタミンDが乳ガンのリスクに及ぼす影響が体重と飲酒量により大きく異なるという結果になりました。

理論的にはビタミンDには乳ガンを予防する効果があると考えられますが、疫学的な研究では必ずしもその通りの結果となっていません。 そこで研究チームは、ビタミンDと乳ガンのリスクとの関係に影響する要因があるはずだと考えました。

研究の方法

症例対照研究において、乳ガンを発症した女性233人と乳ガンではない女性466人(平均年齢49才)のデータを用いて、ビタミンD血中濃度・BMI・飲酒量と乳ガンのリスクとの関係を調べました。

結果
BMI
BMIが22.4未満(25以上が肥満)の場合にはビタミンD血中濃度が高いと乳ガンのリスクが下がっていました(*)が、BMIが22.4以上の場合には逆にリスクが増えていました(†)

(*) ビタミンD血中濃度に応じて4つに分けたグループのうち血中濃度が最低のグループに比べて、血中濃度が最高のグループは乳ガンのリスクが54%低かった(リスクがほぼ半減)。

(†) ビタミンD血中濃度が最低のグループに比べて、血中濃度が最高のグループは乳ガンのリスクが145%高かった(リスクが約2.5倍に増加)。
飲酒量
1日あたりのアルコール摂取量が7.1g(*)以上の場合に限り、ビタミンD血中濃度が10ng/mL以上のグループは10ng/mL未満のグループに比べて乳ガンのリスクが50%下がっていました。
(*) 7.1gというのは、ビールであれば350ml缶の半分程度、ワインであれば60~75cc程度に含まれる量のアルコールです。
結論
ビタミンDの乳ガン予防効果を調べたこれまでの研究の結果が一致していないのは、BMIや飲酒量に差があったためかもしれません。