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母乳育児に赤ちゃんの免疫機能を強化する効果?

(2014年9月) "Science Translational Medicine" 誌に掲載されたカリフォルニア大学デイビス校の研究によると、母乳育児には赤ちゃんの免疫機能を強化する効果もありそうです。

研究の方法

アカゲザルの赤ちゃん12匹を2つのグループに分け、一方のグループは母乳により、そしてもう一方のグループは粉ミルクにより育てて、生後5ヶ月から生後12ヶ月までを追跡調査しました。

結果
母乳で育てたグループのほうが TH17 などの記憶T細胞(免疫細胞の一種)の量が多いという結果でした。
TH17 はサルモネラ菌などの病原菌に対して効果的であることが知られています。

両グループの TH17 の差は、離乳後に同じ食事を与えるようになってからも数ヶ月間持続しました。

今回の研究で両グループの腸内細菌の状況を調べたところ、母乳で育てられたグループの腸からはプレボテラ属とルミノコッカス属の細菌が、粉ミルクで育てられたグループにはクロストリジウム属の細菌が多く検出されました。 全体的に見て、母乳で育てられたグループの方が腸内細菌の種類が多様でした。

解説

母乳育児により免疫機能が向上するのは、母乳に含まれる成分が腸内細菌に作用するためだと考えられます。 例えば、母乳に含まれる糖類には特定の腸内細菌の増殖を促進する作用がありますが、こうして優先的に増殖した腸内細菌が一部の免疫細胞をサポートすることが知られています。

今回の研究はアカゲザルを用いて行われたため、ヒトでも同じ結果となることを今後の研究で確認する必要があります。
関連研究
"Applied and Environmental Microbiology" 誌(2014年3月)に掲載されたデンマークの研究によると、赤ちゃんを少なくとも生後9ヶ月まで母乳で育てることで、赤ちゃんの腸内においてラクトバチルス菌やビフィズス菌の勢力が強まります。 これらの腸内細菌は、免疫系の健全な発達に寄与することが知られています。