母乳には700種類以上の細菌が含まれています

(2013年1月) ヒトの体には健康にとって大切なたくさんの細菌が住み着いていて、このような細菌の一部が、授乳によって赤ちゃんの体に移り住みコロニーを形成しますが、"American Journal of Clinical Nutrition" に掲載されたスペインで行われた研究により、母乳に含まれる細菌の種類がこれまで考えられていた以上に豊富で700種類以上にも及ぶことが明らかになりました。

母乳に含まれる細菌の役割は未だ不明ですが、このように多様な細菌は母乳を消化や、赤ちゃんの免疫系の強化(喘息・アレルギー・自己免疫疾患などのリスクの低下)に寄与している可能性があります。

研究の方法

ピロシーケンスと呼ばれる DNA シーケンス手法を用いて初乳(乳汁のうち出産後数日間に分泌されるもの)と出産後1~6ヶ月の母乳に含まれる微生物群のゲノムを分析しました。

結果

母乳のほうには、ヒトの口の中に住むベイヨネラ属・レプトトリキア属・プレボテラ属などの細菌が含まれていました。 しかし、これらの細菌が母乳から赤ちゃんの口に移ったのか、それとも赤ちゃんの口内にそもそも住んでいたのが母乳に移ったのかは不明です。 参考記事: 母乳と赤ちゃんの腸内細菌の関係

今回の研究では、過体重の母親や予定帝王切開(計画的に行う帝王切開)で出産した母親の母乳では、含まれる細菌の種類が平均的な母乳よりも少ないことも明らかになりました。 不思議なことに、緊急帝王切開で出産した母親たちの母乳に含まれる細菌の種類は、普通に出産した母親たちの母乳とほとんど同じでした。