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母乳で育てられた子供は吃音症が治りやすい

(2013年8月) "Journal of Communication Disorders" に掲載されたイリノイ大学の研究によると、母乳で育てられた子供では吃音症(どもり)が治る確率が増加します。 研究グループは、母乳に含まれる長鎖脂肪酸が、その理由ではないかと考えています。 ドコサヘキサエン酸(DHA) やアラキドン酸などの母乳に含まれる長鎖脂肪酸が、神経組織の発達において重要な役割を果たしているからです。

母乳を与えられていた期間が長いほど吃音症が治る確率は増加していました。 母乳の効果は男の子で顕著で、1年以上母乳で育てられた男の子では母乳を与えられたことのない男の子に比べて、吃音症が継続する率が約1/6に減っていました。

また今回の研究によると、母親の教育水準や世帯収入は、吃音症の発症リスクとはなりません。 さらに、母乳を嫌がる、あるいは母乳を飲めない子供で吃音症のリスクが増加していることもありませんでした(母乳を飲まないというのと、吃音症とに共通の神経学的な原因があるとは認められなかった)。

この研究は、幼い頃に吃音症を発症していた子供たち47人を対象に行われました。

母乳に含まれる DHA

乳児の頭部は、生後の1年間で3倍の大きさになりますが、その固形重量の半分以上は脂質でできています。 そして、DHA はヒトの脳に最も大量に存在する脂肪酸です。 乳児が食事から得る DHA が不足している場合には、体内でも DHA を合成できますが、乳児の脳は体内で合成できる量以上の DHA を必要とするため、食事による DHA の摂取が不可欠なのです。

研究者によると、脂肪酸は遺伝子の発現(遺伝子の設計図に基づいて体内でタンパク質が作られること)にも影響するため、母乳に含まれる DHA が吃音症に関わる遺伝子の発現に影響を与えている可能性も考えられます。
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