人体に必要な元素がもう1つ判明。 必須元素が28種類に

(2014年6月) この世に存在する天然の元素は92種類です。 そのうちの27種類(主要元素12種類+微量元素15種類)が動物にとって必須であるとこれまで考えられてきましたが、"Cell" 誌に掲載された Vanderbilt University の研究によると、臭素(元素記号:Br)も動物にとって必須な元素です。

研究の概要

ショウジョオオウバエのエサから臭素を除去したところショウジョウバエが死んでしまいました。 この結果に基づき研究グループは「臭素は動物の発達および組織構造にとって必須である」と結論付けています。

今回の発見により、動物に必須の元素は28種類ということになります。

研究者は次のように述べています:
「臭素がなければ、この世に動物は存在しない。 それが今回の発見です」
解説

この発見はヒトの病気にとっても重要な意味を持ちます。 臭素の欠乏は複数の患者群で確認されており、例えば、透析や完全静脈栄養(点滴のみで栄養を摂る)を受けている患者にとって臭素の補給が有益である可能性があります。

必須元素

必須元素とは生物の生命維持に欠かせない元素のことで、大量に必要とされる主要元素と微量に必要とされる微量元素の2種類に大別されます。

主要元素には、窒素や、酸素、炭素などそこら中に存在するものの他、マグネシウムや、カルシウム、カリウム、鉄などのミネラルが含まれます。 一方、微量元素には、ケイ素やアルミニウム、フッ素などのように日常的には栄養素として認識されていない(必要量がごく僅かなので栄養素として認識する必要も無い)ものや、ヒ素のように僅かな量でも毒になる元素が含まれます。

臭素も猛毒ですが、毒となるよりもずっと少ない量で動物にとって必要だということなのでしょう。 ナトリウムやカルシウムなどの主要元素にしても摂り過ぎると体に毒ですしね。