閉経後の女性は一部の血圧降下剤で乳ガンのリスクが増加

"JAMA Internal Medicine" に掲載された米国の研究によると、閉経後の女性が、降圧剤(高血圧の薬)の中でもカルシウムチャンネル遮断薬という種類のものを長期間にわたって使用している場合には、乳ガンのリスクが2.5倍に増加する可能性があります。 今回の研究によると、他のタイプの降圧剤では、乳ガンのリスクは増加しません。

研究者によると、今回の結果だけでは、カルシウムチャンネル遮断薬の使用に関する従来の方針の変更を推奨するには材料不足です。 同様の研究を繰り返して、同じ結果になることを確認する必要があるのだそうです。

カルシウムチャンネル遮断薬には次のようなものがあります(カッコ内は製品名):

  • アムロジピン(ノルバスク)
  • ジルチアゼム(カルディゼム LA、ティアザック)
  • イスラジピン(DynaCirc CR)
  • ニカルジピン(Cardene SR)
  • ニフェジピン(プロカルディア、プロカルディア XL、アダラート CC)
  • ニソルジピン(スラール)
  • ベラパミール(カラン、ベレラン、コベラ-PM)
この研究では、55~74歳の乳ガン患者 2,000人ほどのデータを、ガンではない女性 800人以上のデータと比較しました。 データに含まれていたのは、降圧剤を服用していたか否か、服用していた降圧剤の種類、および服用期間でした。

カルシウムチャンネル遮断薬を10年以上服用している女性では、乳ガンを発症するリスクが、カルシウムチャンネル遮断薬を服用していない女性の2.5倍になっていました。 利尿剤や、βブロッカー、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)などでは、乳ガンのリスクは増加していませんでした。

カルシウムチャンネル遮断薬によって乳ガンのリスクが増加する理由は不明です。