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カルシウム不足で腎結石などのリスク

(2012年10月) "*The BMJ*" に掲載された米国の研究によると、カルシウムの摂取量の少ない女性では、原発性副甲状腺機能亢進症(PHPT)になるリスクが増加し、その結果、副甲状腺ホルモンの関係で骨折や腎結石になるリスクも増加すると考えられます。
Julie M Paik, Gary C Curhan, Eric N Taylor. Calcium intake and risk of primary hyperparathyroidism in women: prospective cohort study. The BMJ. 2012;345:e6390
研究の概要
方法

39~66歳の女性 58,300人を対象に22年間にわたって4年置きにアンケート調査を実施しました。 アンケートでは、普段の食事内容やカルシウムなどのサプリメントの摂取頻度を尋ねました。

そして、カルシウムの摂取量に応じて女性たちを5つのグループに分類しました。 女性たちの中に研究開始の時点で PHPT の病歴のある人はいませんでした。

結果

研究期間中に PHPT の発症が確認されたのは277人でした。 食事から摂取するカルシウムの量が最も高い水準にあるグループでは、最も低い水準にあるグループに比べて、PHPT になるリスクが44%少ないという結果でした。

PHPTとは

原発性副甲状腺機能亢進症(PHPT)は、およそ800人に1人(日本ではその1/10程度)がかかる病気で、閉経後の女性によく見られます。

PHPT では、副甲状腺の過活動により副甲状腺ホルモンが過剰に分泌されます。 この病気により、骨折や腎結石だけでなく高血圧・心臓病・脳卒中のリスクも増加します。

カルシウムについて

カルシウムは強い骨と歯を作る作用のあるミネラルで、筋肉の収縮と血液の適度な凝固に関わっています。

カルシウムは牛乳や乳製品だけでなく、魚・ドライフルーツ・胡麻・アーモンド・大豆・濃緑色野菜などにも含まれています。 カルシウムは、体内に吸収されるにも、骨に沈着するにも、ビタミンDを必要とします。

カルシウムの補給と PHPT

研究グループによると、カルシウムの摂取量を増やすことで PHPT のリスクを減らせます。 PHPT のリスクを減らすことを目的としてカルシウム摂取量を増やす場合には食事とサプリメントのいずれも有効です。 別の専門家の話では、カルシウムのサプリメントも適量を使用するのであれば、リスクよりもベネフィット(メリット)が多いと考えられます。

カルシウムの必要量は成人で1日あたり700mgです。 カルシウムの摂り過ぎは、胃痛や下痢などに副作用が起こる原因となるほか、心臓や血管にも良くないようです。 参考記事: カルシウム摂取量は過多でも過少でも心血管疾患死亡リスクが増加