カロリー制限や絶食とオートファジー(レビュー)

(2018年9月) マシュハド医科学大学(イラン)などの研究グループが、カロリー制限のオートファジー効果に関してまとめたレビューを "Ageing Research Reviews" 誌に発表しています。
Mohammad Bagherniya et al. "The effect of fasting or calorie restriction on autophagy induction: A review of the literature"

レビューの概要

  1. オートファジー(自食)とは、異常が生じたタンパク質・傷んだミトコンドリア・細胞内に存在する病原体などを分解して再利用したり除去したりするためのシステムである。
  2. オートファジーは、代謝疾患・神経変性疾患・ガン・感染症など様々な疾患の治療に利用できる可能性を秘めている。
  3. カロリー制限や絶食には老化を鈍化させ寿命を延ばす効果があると考えられてきたが、その効果にはオートファジーが大きな役割を果たすと考えられている。 オートファジーを阻害するとカロリー制限によるアンチ・エイジング効果が弱まるためである。
  4. オートファジーを引き起こす方法は複数あるが、その中でもカロリー制限や絶食は非遺伝子的な方法としては効果が最も高いうえ、他の方法と違って望ましくない副作用がない。
  5. しかしながら、カロリー制限や絶食のオートファジー促進効果に関するエビデンスのレビューはこれまで行われてこなかった。

  6. そこで今回のレビューでこれを行ったところ、次の結論に至った:

    「カロリー制限も絶食もオートファジーの活性化に関与している。 食物の欠乏に反応してオートファジーが様々な組織や器官で引き起こされることを示すデエビデンスがしっかりと存在する」