カロリー制限で抗ガン剤が白血病に効くようになる(1/2ページ)

(2013年8月) "Blood" 誌 に掲載されたフランスの研究によると、ガン治療の際にカロリー制限を一定期間行うことで、治療の成功率を上げることができます。 今回の研究結果は、ガン細胞のプログラム細胞死およびガン治療に対して摂取カロリーが与える影響に関する貴重なデータとなります。

研究の背景

これまで、カロリー摂取とガンの発症との関係に関して複数の研究が行われてきましたが、ガン治療の効果に対してカロリー摂取量が与える影響に関する研究はあまり行われてきませんでした。

ヒトなどの動物が摂取した栄養は体に代謝(利用)されて、エネルギーを生み出したり、タンパク質を構築したりするのに使われます。

摂取された栄養に含まれるカロリーが少ないと、体の細胞が利用できるカロリーが少ないために、代謝プロセスが鈍化して、一部のタンパク質の機能が制限されます。

このようなカロリー制限の性質から研究グループは、カロリー摂取量を減らすことで 複数のタイプのガンに見られる Mcl-1 というタンパク質の過剰な発現を阻害できるのではないかと考えました。

そこで研究グループは、バーキットリンパ腫やびまん性大細胞型B細胞リンパ腫などのヒトの白血病に似た白血病にかかったマウスを用いた動物実験を行いました。

今回の研究
研究の方法

マウスの一群を、まず2つのグループに分けて、一方のグループには通常のエサを、そしてもう一方にはカロリーを減らしたエサ(通常の75%のカロリー)を1週間与えました。 次に、両グループをさらに2つのグループに分けて、一方には、ガン細胞にプログラム細胞死を引き起こす ABT-737 という薬を10日間にわたって投与し、もう一方には何も投与しませんでした。

つまり、最終的には次の4つのグループに分けられたということです: ①普通のエサで ABT-737 を投与されたグループ、②普通のエサで何も投与されなかったグループ、 ③カロリー制限のエサで ABT-737 を投与されたグループ、②カロリー制限のエサで何も投与されなかったグループ。

そして実験開始から17日目に、カロリー制限も ABT-737 の停止もストップしました。 つまり、17日目以降は4つのグループが同じ環境で過ごしたというわけです。