抑鬱のあるガン患者はBDNFが少なく抗がん剤の治療効率が悪い

(2016年12月) ガン患者は気分が低調であることが少なくありませんが、シンガポールで開催中の "ESMO Asia 2016 Congress" で発表された河南省腫瘤医院(中国)の研究によると、抑鬱があるガン患者は脳由来神経栄養因子(BDNF)というタンパク質の血中濃度が低く、そのために抗がん剤の効果が損なわれ、さらに副作用が生じやすくなります。

研究の方法
化学療法を受けているガン患者186人が治療を受ける前日に抑鬱の程度を調べるアンケートを実施しました。 生活の質や生存期間などに関するデータも収集しました。
プレスリリースに記載されいてる情報が著しく不足しているのですが、当然のことながらBDNFの血中濃度も調べたのでしょう。
結果

BDNFには明らかに、化学療法によって死滅する腫瘍細胞の数を増やす効果がありましたが、抑鬱がひどい患者はBDNFの血中濃度が低くなっていました。

抑鬱がもっとも重度だったのはガンが他の臓器にまで転移している患者で、抑鬱により抗がん剤の副作用(嘔吐・白血球の減少・長引く入院)が生じやすくなっていました。
BDNFについて
BDNFにはニューロンの形成や生存を促進する作用があり、抗鬱・抗不安効果があると考えられています。 BDNFは加齢により減少し、認知症にも関与している可能性があります。