(2018年10月)"Biogerontology" 誌に掲載された東北大学の研究によると、糖質制限を長期間にわたり続けていると容姿が老化しやすくなる恐れがあるかもしれません。
Qiming Wu et al. "Carbohydrate-restricted diet promotes skin senescence in senescence-accelerated prone mice"
研究の方法
生後3ヶ月のマウス(
老化促進マウスP系)の一群を次の3つのグループに分けました:
- 普通のエサを食べるグループ
- 高脂肪のエサを食べるグループ
- 糖質を制限したエサを食べるグループ
そして、各グループを生後50週目まで飼育しました。 どのグループも好きなだけエサを食べることができました。
結果
糖質を制限したグループは:
- 外見的な面で老化が早かった(見た目が老けていた)。
- 生存率も低かった。
- 皮膚組織を調べると、真皮と表皮が薄かった(年を取ると皮膚が薄くなる)。
- メカニズム的な面では、①IL-6(炎症マーカー)の血中濃度が高く、②皮膚の老化がひどく、③皮膚のオートファジーが阻害されており、④mTOR(*)が活性化していた。
(*) TOR(target of rapamycin)は老化を促進すると考えられています。 マウス実験で、mTOR(mammalian TOR。 "mammalian" は「哺乳類の」という意味)を阻害すると寿命が延びることが示されています。(
ソース)