ガン患者の太り具合や食生活と慢性炎症の程度

(2019年4月) 北コロラド大学の研究グループがガン患者の太り具合や食生活などと慢性炎症の程度との関係を調べた研究が "Nutrition and Health" 誌に発表しています。 慢性炎症は、ガン患者の健康状態を改善するためのターゲットであると考えられるようになっています。
著者: Matthew A Christensen et al.
タイトル: Cardiorespiratory fitness, visceral fat, and body fat, but not dietary inflammatory index, are related to C-reactive protein in cancer survivors

研究の方法

ガン患者26人(平均年齢68才)の太り具合・心肺機能・食生活・CRP(*)血中濃度を調べました。
(*) C反応性タンパク質( C reactive protein)の略称。 CRPは全身的な炎症の指標。

そして、CRP血中濃度の高低に応じて13人ずつ2つのグループ(1mg/L以下と1mg/L超)に分けて、グループ間で太り具合・心肺機能・食生活を比較しました。

結果

CRP血中濃度が低いグループの方が、
  1. 心肺機能が高く
  2. 内蔵脂肪が少なく
  3. 体脂肪量が少なく
  4. 食事脂肪(飽和脂肪も不飽和脂肪も)の摂取量が少ない

という結果でした。

論文要旨の「方法」のセクションによると食事炎症指数(DII)も調べたようですが、論文要旨の「結果」のセクションではDIIに言及されていません。 この研究論文のタイトルに「CRP血中濃度とDIIとの間には関係が見られなかった」と入っているので、そういうことなのでしょう。

結論

研究グループは、「心肺機能を向上させたり体脂肪量を抑えたりするのがガン患者の慢性炎症の改善に有益かもしれない」と述べています。 食事脂肪の摂取量に関しては、今後の研究でさらに調査する必要があるそうです。