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心臓・血管の健康にまつわる7つのトピックのまとめ

(2017年2月) "Journal of the American College of Cardiology" に掲載されたレビュー(これまでに発表された複数の研究の結果をまとめたもの)において、心血管(心臓と血管)の健康に関して近年話題になっている事柄に関する見解が整理されています。

コレステロール

2015年に発表された米国政府のレポートでコレステロール推奨摂取量の上限が撤廃されましたが、卵などの高コレステロール食品の摂り過ぎにはやはり注意が必要です。 なるべく食べ過ぎないようにしましょう。

ココナッツ油とパーム油

ココナッツ油やパーム油など室温で固体となる植物油は心血管の健康にとってマイナスです。 世間で言われているココナッツ油やパーム油の健康効果についても、裏付けとなるデータは存在しません。 したがって、ココナッツ油やパーム油は常用しないほうが良いでしょう。

心血管の健康にとって有益であるというデータが充実しているのはオリーブ・オイルです。 ただし、オリーブ・オイルもカロリーは高いので摂り過ぎには注意が必要です。

抗酸化物質

野菜や果物を食べることによって抗酸化物質を摂るのは健康にとって非常に有益(ブルーベリーやイチゴなどのベリー類が優秀)ですが、抗酸化物質をサプリメントで大量に摂取するのが心血管疾患(心臓病や脳卒中)やガンの予防に有益であるというデータは存在しません。

抗酸化物質のサプリメントを調べた臨床試験は複数行われていますが、そういった試験でサプリメントの服用が無意味であるか、むしろ有害であるという結果になっています。参考記事: 抗酸化物質のサプリメントは健康に良いどころか有害?

ナッツ類

アーモンドやクルミ、ピスタチオ、マカダミアナッツなどのナッツ類を食生活に取り入れるのは心血管の健康にとって有益だと思われますが、ナッツ類はカロリーが高いので食べ過ぎにはやはり注意が必要です。

ナッツ類は1日あたり30gを目安に食べると良いでしょう。 従来の食生活に加えてナッツ類を食べるのではなく、お菓子などの間食の代わりにナッツ類を食べるのが理想的です。

青葉の野菜

青葉の野菜は健康にとって有益です。 ワルファリン(抗凝固薬)を服用している人も、青葉の野菜にビタミンK(ワルファリンの効果を減らす)が豊富に含まれているからと言って青葉の野菜を避けるべきではありません。 一定量の青葉の野菜を毎日食べるようにし、その量に応じてワルファリンの用量を調節すると良いでしょう。

野菜中心の食生活

野菜中心の食生活が心血管などの健康にとって有益であるというデータは豊富に存在します。 タンパク質にしても、肉などで動物性のタンパク質を摂るより、豆などで植物性のタンパク質を摂るほうが、心血管疾患などで死亡するリスクが低いというデータがあります。

グルテン

セリアック病やグルテン過敏症の患者は食生活からグルテン(麦に含まれるタンパク質)を排除する必要がありますが、健康な人がグルテンを食べないようにして何らかの健康効果があるというようなデータはあまりありません。

グルテンを食べないグルテン・フリーの食生活がダイエットに有効であるというデータも存在しません。 セリアック病患者を被験者として行われた試験では、グルテン・フリーの食生活によってむしろ体重が増えるという結果になっています。