心拍や血圧を調節する新種の脳神経細胞を発見

スェーデンなどの研究グループがマウス実験により、これまで全く知られていなかった種類の脳の神経細胞を特定しました。 今回発見されたのは、心拍や血圧など心血管の機能を調節する神経細胞です。

今回発見された神経細胞の形成には甲状腺ホルモンが関わっています。 そのため、甲状腺の異常などにより甲状腺ホルモンの量が多過ぎたり少な過ぎたりすると、これらの神経細胞の形成が阻害されて心血管疾患の原因となります。

甲状腺機能亢進症(甲状腺ホルモンが過剰に分泌される)や、甲状腺機能低下症(甲状腺ホルモンの分泌が足りない)の患者では、しばしば心疾患が見られます。 これまでは、甲状腺ホルモンが直接心臓に作用するために心血管疾患になるとだけ考えられてきましたが、今回の発見により、甲状腺ホルモンが脳の神経細胞を経由して間接的に心臓に影響を与えていることが示されました。

研究者によれば、今回の研究成果により、心血管疾患の全く新しい治療法が生まれる可能性があるそうです。

「今回発見した神経細胞をコントロールする方法が開発されれば、高血圧などの一部の心血管疾患を、脳を経由して治療できるようになるでしょう」

ただしそれはまだ先の話で、目下の急務は今回の発見を、甲状腺機能低下症を発症している妊婦に適用することだそうです。

「甲状腺ホルモンが不足している妊婦では、胎児におけるこれらの神経細胞の発達が阻害され、将来的に心血管疾患の原因となる可能性があります」