カロテノイド類の血中濃度が高い人は腎機能が急速に低下することが少ない

(2018年8月) "Journal of Renal Nutrition" に掲載されたカリフォルニア大学アーバイン校などの研究で、カロテノイド類の血中濃度が高い人は5年間のうちに腎機能が急速に低下することが少ないという結果になりました。 カロテノイド類の血中濃度には果物野菜の摂取量が反映されます。
Kristin M. Hirahatake et al. "The Association of Serum Carotenoids, Tocopherols, and Ascorbic Acid With Rapid Kidney Function Decline: The Coronary Artery Risk Development in Young Adults (CARDIA) Study"

研究の方法

腎機能が概ね正常(eGFR値が60超)な若年成人男女 2,152人を対象に、カロテノイド類(αカロテン・βカロテン・βクリプトキサンチン・ルテイン/ゼアキサンチンの4種類)・ビタミンE(トコフェロール類)・ビタミンC・リコピン(リコピンもカロテノイドの一種)の血中濃度を調べたのち5年間にわたり腎機能の低下状況を追跡調査しました。

結果

5年間のうちに腎機能が急速に低下(*)したのは13.5%にあたる290人でした。
(*) 論文要旨には「".15%" 下がった場合を急速な低下とみなす」とあります。 ".15%" の意味がわからないのですが、10年間のうちにeGFR値が30%以上低下した場合を「腎機能の急速な低下」と定義している研究があるので、".15%" というのは「15%以上(あるいは15%超)」という意味かもしれません。 だとすれば、5年間のうちにeGFR値が15%以上下がった場合を腎機能の急速な低下とみなしたことになります。

カロテノイド類の血中濃度が最低のグループに比べて最高のグループは、腎機能が急速に低下するリスク(オッズ比)が49%少ないという結果でした。

ビタミンE・ビタミンC・リコピンに関しては、血中濃度と腎機能低下リスクとの間に関係が見られませんでした。

高血圧や糖尿病の人で結果が異なるということはありませんでした。