5分以上続く胸の痛みは心臓発作の恐れあり

(2013年9月) "Critical Pathways in Cardiology" 誌に掲載された Henry Ford Hospital の研究によると、胸の痛みが長時間続く人では期間が短い人よりも心臓発作のリスクが高くなります。

米国の場合、胸の痛みを訴えて診察を受けた人のうち心臓発作と診断されるのは15~30%に過ぎません。 今回の研究では、患者の訴える胸の痛みの時間と心臓発作と診断される率との関係を調べました。

研究者は次のように述べています:

「一口に胸の痛みといっても、痛みの強さや、位置、継続時間が様々であるため、心臓発作の兆候としての胸の痛みであるかどうかの判断は困難です。

心臓発作の診断では心電図(ECG)と心臓マーカー(血液検査)が有効ですが、これらも100%正確ではありません」
研究の方法

この研究では、Henry Ford Hospital の救急治療部において、1999年1月から5月の間に心臓発作の疑いで診察を受けた患者の記録の中から、①胸の痛みが続いた期間、および②その後の経過に関するデータが存在しているもの426人分を選んで分析しました。

結果
  • 426人のうち心臓発作と診断されたのは38人(9%未満)で、このグループの胸の痛みの継続時間は平均で120分だった。
  • これに対して、心臓発作ではなかったグループの胸の痛みの継続時間は平均40分だった。
  • 胸の痛みが5分以内に治まっていたのに心臓発作だったというケースもあったものの、そういうケースで30日以内に死亡した人はいなかった。
  • 心臓発作は比較的高齢の人に多く見られた。
結論
研究者は次のように述べています:
「今回の結果から、5分以内に治まる胸の痛みであれば普通に医師の診察を受けるだけで良いけれども、5分経っても治まらない胸の痛みがある場合には、直ちに救急治療部で診察を受けるべきだと言えるでしょう」
留意点
今回の研究は1つの病院のデータだけを用いたため、対象人数が比較的少ないという欠点があります。 そのため、同様の研究を繰り返して今回の結果を確認する必要があります。