託児所の利用には良い作用と悪い作用がある

(2014年11月) "Archives of Disease in Childhood" に掲載されたアデレード大学(オーストラリア)の研究によると、3才までの間に託児所で過ごす時間が長かった子供は、4~5才の頃に多動的、破壊的(*)、攻撃的である傾向が強いという結果になりました。
(*) 破壊的 - "disruptive"
「破壊的」という言葉は、破壊的行動障害(Disruptive Behavior Disorders)という行動障害の一種を念頭において使われたのだと思います。

破壊的行動障害は、反抗挑戦性障害(oppositional defiant disorder、"ODD")および行為障害(conduct disorder、"CD")という2つの障害から成ります。

ODD の子供は、権威者(子供にとっての大人)に対する反抗的な態度や、イライラ、怒り、報復性(復讐しなくては気が済まない)、口論好きな性質を示します。 ただし、CD の子供と違って、人や動物に敵意を示したり、物を壊したりすることはありません。

CD は ODD よりも深刻で、人や動物への攻撃性を示し、物の破壊、欺瞞、窃盗などの反社会的な(そしてときには犯罪的な)行為をしでかします。 CD は、反社会的人格異常(18才以上に対して用いられるカテゴリー)の前段階であることがあります。
研究者は次のように述べています:
「託児所で過ごす時間が長い子供では、生後3年間のうちに託児所(formal childcare centre)に預けられたことのない子供に比べて、外在化問題行動(反抗的な態度、敵意、多動など)が僅かに、しかし明確に増加していました。

託児所に預けられた子供では、落ち着かない、すぐに気が散る、ソワソワしてばかりいる、癇癪を起こす、他の子供と喧嘩するなどの傾向が強かったのです」

「個人託児所(family day care)や、乳母、祖父母に預けられた子供では、外在化問題行動は増加していませんでした」
その一方で、3才までの間に託児所で長い時間を過ごした子供では、引きこもりや、不安感、鬱症状などの内在化問題行動が少ない傾向にありました。 したがって、託児所の利用は良い作用と悪い作用を子供にもたらすと考えられます。

この研究では、オーストラリアの子供 3,200人超のデータを調査しました。