子供に音楽を習わせるのは6歳以前が望ましい

(2013年2月) "ANNALS OF THE NEW YORK ACADEMY OF SCIENCES" に掲載されたコンコルディア大学(カナダ)の研究によると、7歳までに音楽のトレーニングを受けた子供では脳の「運動皮質」の間での接続が促されます。 運動皮質というのは、脳の部位のうち計画立案や運動を司る部分のことです。

このような脳の発達に対する音楽の効果は、音楽のレッスンの開始が早いほど強くなります。 また、6~8歳というのは「感受期」にあたるため、音楽トレーニングと脳の通常の発達とが相互に影響しあって、運動能と脳の構造に長期的な変化が生じます。

研究の方法

この研究では、18~36才(平均年齢25.5才)の成人50人を調査しました。 50人のうち30人は高度な技能を有する音楽家で、残りの20人は音楽経験が3年未満の素人でした。

30人の音楽家の音楽歴(年数や経験)は同じでしたが、半数は7歳より前に音楽を始めた人たちで、もう半数は7歳より後に音楽を始めた人たちでした。

結果

音楽家の2つのグループを比較したところ、7歳より前に音楽を始めた人たちの方がタイミングが正確でした。 脳のスキャンでも、両グループの間で脳の構造に違いが見られました。 7歳までに音楽を始めたグループの方が、左脳の運動皮質と右脳の運動皮質をつなぐ神経線維の束が太かったのです。 この点に関しては、7歳という年齢で区切られるのではなく、早い時期に音楽のトレーニングを開始した人ほど神経線維の束は太いという結果でした。

7歳以降に音楽を始めたグループの脳の構造は音楽が素人の20人と同様でした。 このことから、音楽のトレーニングで脳の発達が促されるのは7歳より前の幼い時期だけであると思われます。
コメント
研究者は次のように述べています:
「楽器の演奏では、視覚的または聴覚的な刺激と手の動きとを連動させることが要求されます。 そのため、7歳未満のときに楽器を練習すると、脳の部位のうちの運動を司る部分と感覚を司る部分との接続の成熟が強化されます」