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チョコレートを食べる習慣がある人は動悸や胸痛が生じることが少ない

(2017年5月) "Heart" 誌に掲載されたハーバード大学などの研究で、チョコレートを食べる習慣がある人は心房細動または心房粗動(AF)(*)になることが少ないという結果になっています。
(*) どちらも症状は動悸や胸痛など。

研究の方法

50~64才のデンマーク人男女5万5千人超を対象に、チョコレートの摂取量などに関するアンケート調査を行ったのち、平均13.5年間にわたりAFの発生状況を追跡調査して、チョコレート摂取量とAFになるリスクの関係を調べました。 データの分析においては、心臓病のリスクに影響する様々な要因を考慮しました。

チョコレートについて

今回の研究ではチョコレートの種類を尋ねませんでした。 しかし、デンマークではミルクチョコレートがよく食べられています。

ミルクチョコレートは、ダークチョコレートに比べてカカオ含有率が低くてポリフェノール含有量が少なく、心臓への健康効果も低いと考えられるのですが、デンマークのミルク・チョコレートの大部分はカカオ含有率が最低でも30%以上と、他国よりもカカオ含有率が高い傾向にあります。

結果

追跡期間中に 3,346人がAFと診断されました。

チョコレートを食べる量が1ヶ月に30g未満であるというグループに比べて、チョコレートを食べる量が多い各グループでは、AFと診断されることになるリスクが次のように低くなっていました:
  • 毎月30~90g: -10%
  • 毎週30g: -17%
  • 毎週60~180g: -20%
  • 毎日30g以上: -14%(統計学的に有意でない)

男女別の分析

男性ではAFリスクが最も低かったのはチョコ摂取量が「毎週60~180g」のグループで、23%のリスク低下でした。 チョコ摂取量が「毎月30~90g」のグループは13%、チョコ摂取量が「毎週30g」のグループでは15%のリスク低下でした。

女性では、チョコ摂取量が「毎週30g」のグループでのみAFのリスクが統計学的に有意に下がっていました(21%の低下)。

解説

チョコレートの成分であるココアには、抗酸化・抗炎症・抗凝血作用があります。 心房細動の発症には炎症が関与している可能性があります。

チョコレートには、血管内皮機能・血中脂質・血圧・インスリン抵抗性を改善する効果も期待されていて、これまでにも複数の研究で、チョコレートを食べる習慣がある人は心臓病・脳卒中・糖尿病・認知症になることが少ないことが示されています。

2014年に発表されたルイジアナ州立大学の研究によると、チョコレートの抗炎症作用には腸内細菌が関与しています。 ヒトが摂取したチョコレートをヒトの腸内に住む善玉菌がエサとして食べ、その際に抗炎症性の化合物を作り出すのだそうです。
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