チョコレートが心臓病や脳卒中のリスクに及ぼす影響なんてもうどうでもいいような気がしてきた

(2018年6月) これまでに複数の研究でチョコレートを適度に食べる習慣がある人は心血管疾患(心臓病や脳卒中)になるリスクが低いことが示されていますが、"The American Journal of Clinical Nutrition" に掲載されたニューヨーク市立大学ブルックリン校などによる研究で、慢性疾患を抱えていない閉経後かつ65才未満の女性に限りチョコレートの摂取頻度が少なめ(1.5回/月~3.5回未満/月)の場合と多い(3回以上/週)場合に心血管疾患になるリスクが低下するどころか増加するが心血管疾患を心臓病と脳卒中に分けて分析すると閉経後かつ65才未満の女性においてもチョコレート摂取頻度と発症リスクとの間に関係が見られないという結果になりました。
James A Greenberg et al. "Chocolate intake and heart disease and stroke in the Women's Health Initiative: a prospective analysis"

研究の背景

研究グループによると、最近発表された3つのメタ分析において、チョコレートの摂取量が多い場合に心血管疾患のリスクが低いのは高齢者や主要な慢性疾患(*)の患者に限られるという結果になっています。

そこで研究グループは、慢性疾患を抱えていない閉経後の女性を対象にしてチョコレート摂取頻度と心血管疾患になるリスクの関係を調べることにしました。
(*) 正確な定義は不明ですが、"major chronic diseases including" や "major chronic diseases such as" といったキーワードで検索すると、心血管疾患・ガン・糖尿病・鬱病・アルツハイマー病・骨粗鬆症などの病名が出てきます。

研究の方法

主要な慢性疾患を抱えていない閉経後の女性8万3千人超を対象に、アンケート調査でチョコレートの摂取頻度を尋ねたのち、13.4年間にわたり心血管疾患の発生状況を追跡調査しました。

結果

追跡期間中に 3,246件の冠動脈疾患(心臓病)と 2,624件の脳卒中が発生しました。 それぞれ3.9%と3.2%の発生率となります。

追跡開始の時点で65才未満だった女性に限り、チョコレート(1回あたり28g)を食べる頻度と心血管疾患になるリスクとの間に次のような関係が見られました(比較基準は1回未満/月):
  • 1回/月~1.5回未満/月: 17%のリスク増加 (95%CI: 1.00-1.36)
  • 1.5回/月~3.5回未満/月: リスク差なし
  • 3.5回/月~3回未満/週: リスク差なし
  • 3回以上/週: 27%のリスク増加

65才以上の場合にはチョコレート摂取頻度と心血管疾患になるリスクとの間に関係が見られませんでした。

心血管疾患を心臓病と脳卒中に分けて分析すると、年齢層を問わずチョコレート摂取頻度と発症リスクとの間に関係が見られませんでした。