血管の健康のためにチョコレートを食べるなら週に1回がベスト

(2016年8月) チョコレート(カカオ)が心血管疾患(心臓病や脳卒中)の予防に良いとする研究がありますが、チョコレートは血管に有益な作用を及ぼすことによって、このような効果を発揮しているのかもしれません。

米国で行われた研究で、チョコレートを毎週食べている人は動脈スティフネスが良好であるという結果だったのです。 動脈スティフネスは潜在的な(症状が出る前の)心血管疾患の指標です。

研究の方法
平均年齢60才の男女500人ほどのチョコレート摂取量とPWV値を調べました。 PWV値は約5年後にも再び調べました。 データ全体は、チョコレートの摂取頻度に応じて次の6つのグループに分けられました:
  1. まったく食べない。
  2. たまに食べる。
  3. 週に1回は食べる。
  4. 週に2~4回食べる。
  5. 週に5~6回食べる。
  6. 1日に1回以上食べる。

この研究では、チョコレートの種類(カカオや砂糖の含有量)についてまでは尋ねませんでした。

結果
PWV値が最も良好だったのはチョコレートの摂取頻度が週に1回のグループで、摂取頻度がそれよりも多くても少なくてもPWV値が高くなっていました。
チョコレート摂取量とPWV値の関係を表すグラフが「し」の字の形になったというわけです。
食べる頻度が少ないよりは多いほうが良い
特に、チョコレートの摂取頻度が週に1回未満のグループでは、PWV値が正常な範囲よりも高く(動脈硬化が進行している)なっていました。 チョコレートの摂取頻度が1回/週のグループと1回超/週のグループとのPWV値の差は、実際的には意味が無い程度の違いでした。
週に1回 > 週に1回超 > 週に1回未満
各種要因を考慮しても結果は変わらず

年齢・性別・教育水準・心拍数・血圧・糖尿病の有無・心血管疾患の有無・コレステロール値・運動量・飲酒量・喫煙習慣・チョコレート以外の食生活などの要因を考慮しても、結果に違いはありませんでした。

解説
チョコレートが血管の健康に有益なのは、チョコレートの成分であるカカオや、フラバノール、テオブロミンのお陰だと思われます:
  • カカオには抗炎症作用があります。 PWVの悪化には炎症も関与しています。
  • フラバノールはポリフェノールの一種で抗酸化作用があります。 フラバノールには血圧を下げる効果があると考えられています(PWVは血圧に影響されます)。
  • テオブロミンはチョコレートの苦味を担当する成分です。 テオブロミンには、血管を拡張して血圧を下げる作用があると思われます。(猫や犬にはテオブロミンが毒になります。 チョコレートをペットに与えないようにしましょう)