コレステロールで乳ガンのリスクが増加する可能性

(2014年7月) 欧州心臓学会が主催する "Frontiers in CardioVascular Biology" で発表された Aston University(英国)の研究によると、高コレステロールによって乳ガンになるリスクが増加する可能性があります。

研究の概要

英国に住む女性 664,159人の医療記録を用いてコレステロールと乳ガンの関係を調査したところ、血中コレステロール値が高い女性では乳ガンのリスクが64%増加していました。 664,159人のうち、高脂血症だったのは 22,938人、乳ガンだったのは 9,312人、高脂血症があって乳ガンを発症したのは 530人でした。

この結果から、スタチン(コレステロール低下薬)を乳ガンの予防に利用できる可能性が示唆されます。

ただし...

ただし、これまでに行なわれた複数の類似研究の結果はまちまちで、欧州で行なわれた大規模研究ではコレステロールが高い女性では乳ガンのリスクが増加するどころか低下するという結果になっています。

類似研究を全体的に見渡しても、コレステロールと乳ガンのリスクとの関係は弱く、肥満や体重、食事内容などの要因を考慮すると関係が消滅してしまう結果となった研究も少なくありません。 今回の研究では、肥満という要因を考慮に入れていません。

侵攻性の(増殖が速い)乳ガンの増殖と体内でコレステロールから作り出される化学物質との関係を示す研究が昨年(2013年)に発表されていますが、今回の研究はその研究に基づいています。