慢性炎症が老化による筋肉の減少を促進する?

(2018年1月) ヒトは40歳ごろから10年ごとに10%程度の割合で筋肉の量が減少してゆきますが、"Cellular Physiology and Biochemistry" 誌に掲載されたエレブルー大学(スウェーデン)の研究によると、加齢による筋肉の減少に慢性炎症が関与しているかもしれません。

研究の概要

高齢女性の調査

65~70才の女性118人を対象に、筋肉量と全身的な炎症の指標であるCRP(C反応性タンパク質)の血中濃度を調べたところ、CRP血中濃度が高い(炎症が多く生じている)女性は筋肉が少ないという関係が見られました。

細胞実験

細胞実験でヒトの筋肉細胞をCRPにさらすと、CRPが筋肉細胞のタンパク質合成を阻害して筋肉細胞が小さくなりました。

慢性炎症を抑える生活

今回の結果からすると、慢性炎症を抑制する生活を送ることで加齢による筋肉の減少を抑制できるかもしれません。 慢性炎症の抑制には次のような健全な生活が有効です:

  1. タバコを吸わない。
  2. お酒を飲み過ぎない。
  3. 適度に体を動かす。座って過ごす時間を減らす。
  4. ビタミンD不足に気を付ける。 ビタミンDは日光浴で補給できる。 紫外線が心配ならビタミンDのサプリメントを使用する。
  5. 健康的な食生活を送る。 野菜・果物・魚を積極的に食べ、糖類・揚げ物・加工食品はあまり食べないようにする。 カロリーの摂り過ぎに気を付ける。
  6. 掃除をサボらない。 ホコリ(ハウスダスト)も慢性炎症の一因。
  7. 清浄な空気を心掛ける。 大気汚染も慢性炎症の一因。