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葉巻も体に悪い

(2014年11月) 葉巻は紙巻タバコと違って肺まで吸い込まない(紙巻タバコよりも刺激が強いので吸い込みにくい)ため紙巻タバコよりも健康への悪影響が少ないと思われていますが、葉巻も紙巻タバコと同様に健康にとって有害です。

葉巻の喫煙者が煙を肺の中まで吸い込んでいないつもりでも、実際には煙の粒子が肺の中にまで吸い込まれていることや、葉巻の喫煙者が肺や膵臓(すいぞう)、膀胱のガンになりやすいことを示す研究がが複数存在するのです。

葉巻の喫煙者の体内から有害物質を検出
2014年に "Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention" 誌に掲載された米国食品医薬局(FDA)による研究では、葉巻の喫煙者の尿や血液から有害な物質が検出されています。 この研究で、シガリロ(細い葉巻)や高級葉巻を含むあらゆる種類の葉巻を対象に 25,552人を調査したところ、葉巻の喫煙者でも非喫煙者に比べて、コチニン、カドミウム、鉛、およびNNALの体内量が増加していたのです。
コチニン

ニコチンの代謝物。 ニコチンは青酸カリの倍以上の猛毒。 コチニンの毒性はそれほどでも無いようですが、ここではコチニンはニコチン摂取の指標として用いられているのでしょう。

カドミウム

人体に有害な金属元素。 イタイイタイ病の原因として有名だが、発ガン性もある。

紙などに擦り付けると文字が書けるため「筆」という名称の起源となった。 しかしながら、生体にとっては有害。

NNAL

「4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル) -1-ブタノン」のこと。 タバコに特有の発ガン性物質。 NNKという発ガン性物質の代謝物。

コチニン・カドミウム・鉛・NNALはいずれも、発ガン性が懸念される有害物質であるだけでなく、心臓・血管や呼吸器の疾患への関与も指摘されています。

紙巻タバコを吸っていて葉巻に切り替えた喫煙者では、コチニンとNNALの体内量が有意に増加しており、NNALに関しては紙巻タバコの喫煙者と同程度でした。 紙巻タバコの喫煙歴がある葉巻愛好者は、紙巻タバコを吸うときと同じように肺の奥深くまで葉巻の煙を吸い込んでしまうためだと思われます。

研究者は次のように述べています:
「葉巻の場合にも喫煙量に関わらず有害です。 葉巻を毎日は吸わなくても、有害物質への暴露量が相当に増加します」
葉巻により早死にのリスクが増加

"BMC Public Health" (2015年4月)に掲載された同じくFDAによるレビュー(過去に行われた複数の研究のデータを分析する)では、葉巻の喫煙によって総死亡率(死因を問わない早死にのリスク)が増加するという結果になっています。

このレビューで、葉巻による早死にリスクの増加を明確にするために紙巻タバコも現在吸っているという喫煙者をデータから除外してた22の研究を集めて、それらのデータを分析したところ、葉巻しか吸わない喫煙者であっても総死亡率が増加していたのです。

喫煙習慣が無いグループに比べて、葉巻の喫煙者では、膵臓ガンなどのガン、心臓病、および大動脈瘤で死亡するリスクが増加していました。 葉巻の煙を吸い込むというグループに限ると口腔・食道・肺のガンで死亡するリスクが増加していました。 一方、葉巻の煙を吸い込まないというグループに限った分析では、口腔・食道・喉頭のガンで死亡するリスクが増加していました。

こちらの研究でも、過去に紙巻タバコを吸っていたグループは肺の奥深くまで煙を吸い込む習慣のためか、紙巻タバコの喫煙歴が無い葉巻喫煙者のグループに比べて肺ガンのリスクと慢性閉塞性肺疾患(COPD)のリスクが随分と高くなていました。