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CKD患者ではTMAOによる動脈硬化リスク増加が顕著

(2015年7月) CKD患者にはアテローム性動脈硬化になる人が非常に多く心臓病の多発につながっていますが、"Journal of the American Society of Nephrology" に掲載されたカンザス大学の研究によると、慢性腎疾患(CKD)の患者においては、TMAOと呼ばれる物質が人並み以上にアテローム性動脈硬化を促進している可能性があります。出典: Byproduct of Intestinal Bacteria May Jeopardize Heart Health in Patients with Kidney Disease

TMAOについて

TMAOは動物性の食品に含まれるコリンやLカルニチンから腸内細菌が作り出します。 TMAOの血流からの排除はほぼ全面的に尿排泄により行われるため、TMAOの血中濃度を低レベルに維持するうえで腎臓が重要な役割を果たしていると思われます。

これまでの研究

動物実験でTMAOがアテローム性動脈硬化を促進することが示されているほか、TMAOの血中濃度が高いヒトでは心臓病のリスクが増加するというデータがあります。

今回の研究
この研究では次の2つの調査を行いました:
  • CKD患者104人を調査したところ、腎機能が衰えているほどTMAOの血中濃度が高かった。 腎移植を受けた6人の患者ではTMAO血中濃度が下がった。
  • 別のCKD患者グループ220人を対象に行われた調査で、TMAO血中濃度が高いとアテローム性動脈硬化と死亡の4年間におけるリスクが増加していた。
コメント
この研究のエディトリアルにおいて、クリーブランド・クリニック(下記の関連記事の研究はどれもクリーブランド・クリニックによるもの)の医師は次のように述べています:
「TMAOの発生源となる食品としては卵・一部の深海魚・肉などが挙げられるが、CKD患者ではこのような食品を制限するのが有益かもしれない」