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授業に立ち机を採用すると生徒の集中力がアップ

(2015年4月) "International Journal of Health Promotion and Education" に掲載されたテキサスA&M大学(米国)の研究で、学校の授業では生徒たちに着席させるよりも立たせておく方が集中力が増すという結果になりました。 出典: Study Finds We Think Better on Our Feet, Literally

研究の内容

この研究では、小学2年生の子供たち300人近くを対象に、普通に座って授業を受ける場合と立ち机を使用して授業を受ける場合とで授業に臨む態度(設問への回答・授業中の挙手・ディスカッションへの参加・おしゃべりの有無など)がどう異なるかを4年生の終わりまで観察・比較しました。

結果
立ち机を使用した場合には、普通に座って使用する机の場合に比べて授業への参加率が12%向上していました。 12%の向上というのは、集中して授業を受けている時間が1時間あたり7分増えるのに相当します。
思考力もアップ

同じくテキサスA&M大学の研究チームが同じく "International Journal of Health Promotion and Education"(2016年1月)に発表した研究では、立ち机で勉強することによって高校生の実行機能が向上するという結果になっています。

実行機能とは認知機能の一種で、問題を分析して複数の手順に分解し、作業の完了まで各手順を記憶しておくという能力のことで、理解力・記憶力・問題解決能力・時間配分能力・思考結果の表現力に深く関わるため学業成績を大きく左右します。
立ち机とは
立ち机には座椅子も付属している

立ち机(standing desk)とは立った状態で使用する高さになっている机のことです。 今回の研究で使われたのは研究者自身が開発した立ち机で、脚の高い座椅子がセットになっていて疲れた生徒は座ることもできます。

この研究者(テキサスA&M大学のマーク・ベンデン博士)の専門は人間工学(エルゴノミクス)で、そもそもは従来の座って使うタイプの机に起因する子供の肥満と腰背痛の問題をなんとかしようとして立ち机の開発に至りました。

ベンデン博士の過去の研究では、授業に立ち机を用いることによって消費カロリーが15%(肥満児では25%)増加して肥満の解消に役立つことが示されています。

研究者のコメント
ベンデン博士は次のように述べています:

「以前の研究で低強度の運動でも認知能力に有益に作用することが示されていますから、今回の結果は驚くには当たりません。 座るよりも立っている方が思考力が向上するのです」

「相当な量の研究で、学校の成績を上げるには集中して授業を受けるのが最も効果的であることが示されています。 普通の机は座りっぱなしで単調ですが、立ち机では立ったり座ったりできるので授業に集中できます」

「立ち机を学校に採用することで、生徒の肥満率が減り成績が向上することが期待できます」